床置きエアコン:メリット・デメリット徹底解説
リフォームの初心者
先生、「床置形」のエアコンは、暖房の時は良いって聞きましたが、冷房はあまり良くないのでしょうか?
リフォーム専門家
そうですね。床置形のエアコンは、床に直接置くので、暖房の時は温かい空気が自然と上に上がっていくので部屋全体が暖まりやすいです。一方、冷房を使う時は、冷たい空気は下に溜まる性質があるので、床付近だけが冷えてしまい、部屋全体を冷やすのには少し時間がかかったり、効きが悪いと感じることもあります。
リフォームの初心者
なるほど。じゃあ、床置形のエアコンを使うなら、扇風機とかで空気を循環させた方が良いんですね。
リフォーム専門家
その通りです。扇風機やサーキュレーターを使うことで、床付近に溜まった冷たい空気を部屋全体に循環させることができるので、冷房効率を上げることができます。エアコンの設置場所や部屋の広さなども考慮して、自分に合ったエアコンを選ぶことが大切ですね。
床置形とは。
床に直接置いて使うタイプのエアコンのことを『床置き形』といいます。このタイプのエアコンは、暖房を使う時には、温かい空気が上へ行くので部屋全体が暖まりやすいという利点があります。しかし、冷房を使う時には、冷たい空気が下に溜まってしまうので、部屋全体を冷やすのに少し時間がかかってしまうという欠点もあります。
床置きエアコンとは
床置きエアコンとは、床に直接置いて使うエアコンのことです。壁の高い場所に設置する壁掛け型や、天井に埋め込む天井埋め込み型とは違い、床にそのまま置くため、設置工事がとても簡単です。また、移動も簡単なので、模様替えなどでレイアウトを変えたいときや、別の部屋で使いたいときにも便利です。
特に、賃貸住宅に住んでいる人は、壁に穴を開けることに抵抗がある場合も多いでしょう。床置きエアコンなら壁に穴を開ける必要がないため、賃貸住宅でも気軽に使うことができます。また、家の構造上、壁掛けエアコンを設置するのが難しい場合にも、床置きエアコンは良い選択肢となります。例えば、壁が薄い、あるいは特殊な材質でできている場合などでも、床置きエアコンであれば問題なく設置できることが多いです。
床置きエアコンには、キャスターが付いている機種もあります。キャスター付きの機種なら、使いたい場所に楽に移動させることができ、複数の部屋を冷暖房したい場合にとても便利です。たとえば、日中はリビングで使い、夜は寝室に移動させて使うといった使い方ができます。
床置きエアコンの大きさも様々です。小さな部屋に適したコンパクトなものから、広いリビングなどにも対応できる大型のものまで、様々な大きさの機種が販売されています。部屋の広さや使い方に合わせて、適切な大きさのエアコンを選ぶことが大切です。小さすぎるエアコンを選んでしまうと、部屋全体を冷暖房するのに時間がかかったり、十分な効果を得られない可能性があります。逆に、大きすぎるエアコンを選んでしまうと、電気代が高くなってしまうばかりでなく、部屋が冷えすぎたり、暖まりすぎたりする可能性があります。そのため、購入前に部屋の広さを確認し、適切な能力のエアコンを選ぶようにしましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
設置方法 | 床に直接置く |
設置工事 | 簡単 |
移動 | 簡単 |
賃貸住宅での使用 | 可能(壁に穴を開ける必要がない) |
設置が難しい壁への対応 | 可能 |
キャスター付き機種 | あり(移動がさらに便利) |
サイズ | 多様(部屋の広さに合わせて選択可能) |
サイズ選択の注意点 | 小さすぎると効果不足、大きすぎると電気代が高くなる |
暖房効率の良さ
床置き式のエアコンは、その設置場所によって、部屋全体をむらなく暖める効果が高く、光熱費の節約にもつながる優れた暖房器具です。温風は下から上に流れる性質があるため、床に設置したエアコンから温風を出すことで、部屋全体を効率的に暖めることができます。
天井の高い部屋や吹き抜けのある空間では、特にその効果を実感できるでしょう。天井付近に暖気が溜まることなく、床付近から徐々に温まるため、部屋全体が均一な温度になります。
足元から暖かさが広がるので、冬場に冷えやすい足先もすぐに温まり、快適に過ごすことができます。スリッパや靴下を重ね履きする必要もなく、リラックスした状態で過ごせるでしょう。
天井付近に暖気がこもるのを防ぐことで、頭がぼーっとしたり、のぼせたりするのを防ぎ、快適な室温を保つことができます。また、温度むらが少ないため、部屋のどこにいても快適に過ごせるという利点もあります。
設定温度を低めにしても十分な暖かさを感じられるため、エネルギーの無駄遣いを減らし、光熱費の節約にも貢献します。地球環境にも優しく、家計にも優しい暖房方法と言えるでしょう。
床置き式エアコンは、快適な冬の暮らしを実現するための賢い選択です。初期費用はかかるものの、長い目で見れば光熱費の節約につながり、快適な住環境を手に入れることができます。
メリット | 説明 |
---|---|
部屋全体をむらなく暖める | 温風は下から上に流れるため、床置き式エアコンは部屋全体を効率的に暖める。特に天井の高い部屋や吹き抜けのある空間で効果的。 |
足元から暖まる | 足元から暖かさが広がるため、冬場に冷えやすい足先もすぐに温まり快適。 |
頭がぼーっとしたり、のぼせたりするのを防ぐ | 天井付近に暖気がこもるのを防ぐため、快適な室温を保つことができる。 |
光熱費の節約 | 設定温度を低めにしても十分な暖かさを感じられるため、エネルギーの無駄遣いを減らし、光熱費の節約になる。 |
快適な住環境 | 温度むらが少ないため、部屋のどこにいても快適に過ごせる。 |
冷房効率の課題
冷房を使う季節になると、お部屋を快適な温度に保つことが重要になります。床置き式のエアコンは設置が容易で人気ですが、冷房を使う際にはいくつか注意すべき点があります。冷えた空気は重いので、床置きエアコンから吹き出た冷たい空気は床付近に溜まりやすく、部屋全体を均一に冷やすのが難しいのです。
エアコンの設定温度を下げれば部屋は冷えると思いがちですが、床置きエアコンの場合は足元だけが冷え、上部はあまり冷えないという状況になりがちです。設定温度を下げすぎると、足元は冷えすぎてしまい、上部は暑く感じるという不快な状態になりかねません。また、設定温度を必要以上に下げることはエネルギーの無駄遣いにもつながります。
このような状況を避けるためには、扇風機などを併用して、冷たい空気を循環させることが大切です。扇風機の風で部屋の空気を攪拌することで、床付近に溜まった冷たい空気を部屋全体に拡散し、温度ムラを解消することができます。天井に向けて風を送るようにすれば、より効果的に空気を循環させることができます。
もし冷房効率を重視するのであれば、壁掛け式や天井埋め込み式のエアコンを検討するのも良いでしょう。これらのエアコンは、冷たい空気を上から下に送り出すことができるため、部屋全体をより均一に冷やすことができます。床置き式エアコンの設置場所がすでに決まっている場合は、エアコンの近くに家具などを置かないように注意しましょう。家具がエアコンの風を遮ってしまうと、冷たい空気が部屋全体に広がりにくくなってしまいます。
このように、床置きエアコンで冷房を使う際には、冷たい空気の性質と部屋の空気の流れを理解することが重要です。扇風機を併用したり、家具の配置に気を配ったりすることで、より快適で効率的な冷房を実現できるでしょう。
床置きエアコンの冷房使用時の注意点 | 対策 | その他 |
---|---|---|
冷気が床に溜まりやすく、部屋全体が均一に冷えにくい。足元が冷えすぎ、上部は暑いという状況になりがち。 | 扇風機を併用して冷気を循環させる。天井に向けて風を送ると効果的。 | 設定温度を下げすぎると、不快感やエネルギーの無駄遣いにつながる。 |
冷房効率を重視するなら壁掛け式や天井埋め込み式を検討。 | エアコンの近くに家具を置かない。 | 家具がエアコンの風を遮ると、冷気が広がりにくい。 |
設置場所の検討
床置き式の冷暖房機を設置する際には、設置場所をしっかりと考えることが大切です。冷暖房機の後ろ側と壁の間には、ある程度の隙間が必要です。これは、冷暖房機が空気を吸い込み、温風や冷風を作り出すために必要な空間です。隙間が狭すぎると、空気がうまく循環せず、冷暖房の効果が弱まるだけでなく、故障の原因にもなりかねません。特に、狭い部屋に設置する場合には、圧迫感を感じてしまうこともありますので、注意が必要です。
また、温風や冷風の吹き出し口を家具などで塞がないようにすることも重要です。冷暖房機から吹き出す空気の流れを遮ってしまうと、部屋全体が均一に温まったり冷えたりせず、快適な室温を保つことが難しくなります。さらに、冷暖房機に負担がかかり、電気代の無駄遣いにもつながってしまいます。設置前に、部屋の広さや家具の配置図などを確認し、冷暖房機の周囲に十分な空間を確保できる場所を選びましょう。
電源の位置も設置場所を決める上で重要なポイントです。冷暖房機は消費電力が大きいため、専用の電源が必要です。たこ足配線や延長コードの使用は、火災の危険性がありますので、絶対に避けましょう。冷暖房機専用のコンセントが設置されていない場合は、電気工事が必要になります。設置場所を選ぶ際には、電源の位置と配線の方法も事前に確認しておきましょう。これらの点に注意して設置場所を決めれば、冷暖房機を効率的に運転し、快適な空間を作ることができます。
項目 | 注意点 | 理由 |
---|---|---|
設置場所 | 壁との隙間を確保 | 空気の循環を良くし、冷暖房効率を高め、故障を防ぐため。狭い部屋では圧迫感に注意。 |
吹き出し口 | 家具などで塞がない | 部屋全体の均一な温度調整、冷暖房機の負担軽減、電気代節約のため。 |
電源 | 専用コンセントを使用、たこ足配線・延長コードは避ける | 火災防止、消費電力への対応のため。必要に応じて電気工事を行う。 |
お手入れの重要性
床に直接置くタイプのエアコンは、床に近い場所に設置されているため、どうしても埃や塵を吸い込みやすいです。そのため、こまめなお手入れが欠かせません。
エアコンの空気を取り込む部分にはフィルターが設置されており、空気中の埃や塵を捕集する役割を果たしています。このフィルターの掃除を怠ると、エアコンの働きが悪くなるだけでなく、嫌な臭いが発生する原因にもなります。フィルターに埃が詰まると、空気がスムーズに通らなくなり、エアコンはより多くの電力を使って冷やそう、あるいは暖めようとします。その結果、電気代が高くなってしまうのです。また、フィルターに溜まった埃や塵はカビや細菌の温床となり、エアコンから嫌な臭いを放つ原因となります。
フィルターの掃除は、少なくとも月に一度行うようにしましょう。掃除機を使ってフィルターの表面についた埃を吸い取るだけでも効果があります。さらに、水洗いをすることで、より徹底的に汚れを取り除くことができます。フィルターを取り外す際は、エアコンの説明書をよく読んで、正しい手順で行いましょう。
エアコン内部の掃除は、自分では難しい場合もあります。内部には複雑な部品が多く、素人が触ると故障の原因になる可能性があります。そのため、エアコン内部の掃除は専門の業者に依頼することをお勧めします。専門の業者は専用の機材を使って、エアコン内部の隅々まで丁寧に掃除してくれます。また、エアコンのガス補充や動作確認なども行ってくれるため、安心して利用することができます。
適切なお手入れを行うことで、エアコンの寿命を延ばすだけでなく、快適な室内環境を保つことができます。また、エアコンを清潔に保つことは、アレルギー対策にも繋がります。埃や塵、カビなどはアレルギーの原因となることがあります。定期的なお手入れでこれらのアレルゲンを除去することで、アレルギー症状を軽減することができます。
お手入れ項目 | 頻度 | 方法 | メリット |
---|---|---|---|
フィルター掃除 | 月に一度 | 掃除機、水洗い | エアコンの効率向上、電気代節約、臭い防止、アレルギー対策 |
内部掃除 | 必要に応じて | 専門業者に依頼 | エアコンの寿命延長、故障防止、徹底的な cleaning |
費用の比較
床に置くエアコンと壁に掛けるエアコン、どちらを選ぶか迷う方も多いでしょう。費用の面から見ると、設置場所や機種にもよりますが、床置きエアコンの方が一般的に高額です。本体価格が高いだけでなく、設置工事費用も壁掛けタイプよりも高くなる場合があるので注意が必要です。
設置工事費用は、配管の長さや設置場所の状況、エアコンの大きさなどによって変動します。例えば、配管が長くなればなるほど、材料費や工事の手間が増えるため、費用も高くなります。また、設置場所が狭かったり、高所だったりする場合は、作業が複雑になり、費用が上乗せされることもあります。さらに、エアコンの大きさも費用に影響します。一般的に、大きいエアコンほど設置費用が高くなる傾向があります。
そのため、購入前に複数の業者に見積もりを依頼し、価格やサービス内容を綿密に比較検討することが大切です。見積もりは無料で行ってくれる業者が多いので、気軽に問い合わせてみましょう。各業者の見積もり内容を比較することで、相場を把握し、不当に高い費用を請求されることを防ぐことができます。
さらに、エアコンを選ぶ際には、初期費用だけでなく、ランニングコスト、つまり毎月の電気代も考慮することが重要です。省エネ性能の高いエアコンを選ぶことで、長期的には電気代を大幅に節約することができます。初期費用が少し高くても、省エネ性能の高い機種を選んだ方が、結果的にお得になる場合もあります。
予算内で希望する機能や性能を備えたエアコンを選ぶためには、事前の情報収集と比較検討が欠かせません。焦らずじっくりと検討し、最適なエアコンを選びましょう。
項目 | 床置きエアコン | 壁掛けエアコン |
---|---|---|
費用 | 高額 | 比較的安価 |
設置工事費用 | 高額 | 比較的安価 |
設置工事費用の変動要因 | 配管の長さ、設置場所の状況、エアコンの大きさ | |
見積もり | 複数業者への依頼が重要 | |
ランニングコスト | 省エネ性能の高い機種を選ぶことが重要 |