安全な暮らしを守るブレーカー

安全な暮らしを守るブレーカー

リフォームの初心者

先生、リフォームの話を聞いていたら『ブレーカー』という言葉が出てきました。よく聞く言葉ですが、改めてどういうものか説明できますか?

リフォーム専門家

そうですね。『ブレーカー』とは、家の電気の使いすぎや漏電などで配線が熱くなって火事になるのを防ぐための安全装置です。電気の使いすぎや漏電があると、自動的に電気を止めてくれます。

リフォームの初心者

なるほど。つまり、家の中の電気をコントロールする装置なんですね。でも、なぜリフォームの話で出てくるのでしょうか?

リフォーム専門家

リフォームでは、配線を変えることが多いからです。例えば、コンセントを増やしたり、照明器具を変えたりするときに、ブレーカーの容量が足りなくなる場合があるので、交換したり増設したりする必要があるんですよ。

ブレーカーとは。

家の改修工事でよく聞く『ブレーカー』について説明します。ブレーカーとは、家の中で使う電気の量を調整するための装置です。電気を使いすぎたり、配線に問題があると、電気が流れすぎて危険な状態になります。ブレーカーは、そのような異常な電流を感知すると、電気を遮断して、家の中の電化製品や配線を壊れないように守る役割を果たします。

ブレーカーの役割

ブレーカーの役割

電気を使う私たちの暮らしを守る上で、ブレーカーは欠かせない設備です。家の中には、照明、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など、たくさんの電気を必要とする機器があります。これらの機器はそれぞれ使う電気の量が違い、もし電線の許容量を超える電気が一度に流れすぎると、電線が熱くなり火災の原因になることがあります。ブレーカーはこの危険を防ぐために電気が流れすぎると自動で電気を止める役割をしています。

ブレーカーにはいくつかの種類がありますが、家庭でよく使われているのは配線用遮断器と漏電遮断器です。配線用遮断器は、電線が熱くなるのを防ぐために、決められた量以上の電気が流れると電気を遮断します。例えば、15アンペアのブレーカーなら、15アンペア以上の電流が流れると作動します。このおかげで、電線の発熱や火災を防ぐことができます。

一方、漏電遮断器は、感電事故を防ぐためのものです。電気機器の故障や配線の損傷などにより電気が漏れると、感電の危険があります。漏電遮断器は、わずかな漏電でも感知し、瞬時に電気を遮断することで、私たちを感電から守ってくれます

また、電気回路のショート(短絡)が発生した場合にもブレーカーが作動します。ショートとは、プラスとマイナスの電線が直接接触してしまう現象で、大きな電流が流れ、火災につながる恐れがあります。ブレーカーはショートを検知するとすぐに電気を遮断し、大きな事故を防いでくれます

このように、ブレーカーは、私たちの生活を電気の危険から守る縁の下の力持ちです。普段は意識することが少ないかもしれませんが、安全な暮らしを支える重要な役割を担っています。ブレーカーが落ちた場合は、電気の使いすぎや機器の故障が考えられます。原因を確かめてからブレーカーを戻すようにしましょう。

ブレーカーの種類 役割 作動条件
配線用遮断器 電線の発熱・火災を防ぐ 決められた量以上の電流が流れる時 (例: 15Aのブレーカーは15A以上の電流で遮断)
漏電遮断器 感電事故を防ぐ 電気機器の故障や配線の損傷による漏電を感知した時
(共通) ショート(短絡)による火災を防ぐ プラスとマイナスの電線が直接接触し、大きな電流が流れた時

ブレーカーの種類

ブレーカーの種類

家庭を守る電気の安全装置、ブレーカーには大きく分けて二つの種類があります。一つは漏電ブレーカー、もう一つは配線用遮断器です。どちらも私たちの暮らしの安全を守る上で欠かせない役割を担っています。

漏電ブレーカーは、感電事故から私たちを守るための装置です。電気機器の故障や老朽化などによって電気が外に漏れ出ている、つまり漏電している状態を感知すると、瞬時に電気を遮断します。例えば、濡れた手で電気機器に触れてしまった場合や、電気機器の内部で漏電が発生した場合など、人体に電流が流れる危険な状況で、漏電ブレーカーは作動し、感電を防ぎます。家の地面に電気が漏れているのを感知して電気を止めることで、大きな事故につながる前に危険を回避できるのです。

一方、配線用遮断器は、電気火災を防ぐための装置です。それぞれの電線には、安全に通せる電流の限界値が決まっています。この限界値を超える電流が流れた時に、配線用遮断器が作動し、電気を遮断します。例えば、タコ足配線などで多くの電化製品を同時に使用すると、電線に大きな負担がかかり、過熱することがあります。このような場合、配線用遮断器が作動することで、電線の発熱による火災を防ぐことができます。つまり、電線の容量オーバーによる火災を防ぐのが配線用遮断器の役割です。

漏電ブレーカーと配線用遮断器は、どちらも私たちの安全を守るために重要な役割を果たしています。それぞれの機能を理解し、安全な暮らしを送りましょう。

種類 役割 作動条件
漏電ブレーカー 感電防止 電気が漏れているのを感知 濡れた手で電気機器に触れた、電気機器内部の漏電
配線用遮断器 電気火災防止 電線の安全な電流値を超えた電流が流れた タコ足配線、多くの電化製品の同時使用

ブレーカーの動作原理

ブレーカーの動作原理

家庭を守るブレーカーは、電気の通り道を急に遮断する安全装置です。電気の流れ方の変化を見張る部分と、電気を止めるスイッチ部分でできています。電気の流れが急に増えたり、電気が本来流れるべき道から外れて漏れてしまうと、見張り役の部品がそれを感知し、スイッチを切り替えて電気を止めます。

漏電遮断機は、電気が家の中をぐるりと回って戻ってくる仕組みを利用しています。通常、出ていく電気と戻ってくる電気の量は同じはずですが、どこかで漏電が起きると、このバランスが崩れます。この差を「零相変流器」という部品が見つけ出し、漏電を感知します。漏電は感電や火災の原因となるため、素早く電気を止めることが重要です。

一方、配線用遮断機は、電気の流れすぎを見張っています。この遮断機には、「バイメタル」と「電磁石」という二つの仕組みが備わっています。バイメタルは、熱で形が変わる金属板です。電気が流れすぎると熱が発生し、バイメタルが変形してスイッチを切ります。電磁石は、電気が流れると磁石になる性質を利用しています。電気が流れすぎると強い磁力が発生し、この力でスイッチを切ります。

このように、ブレーカーは異なる仕組みで電気が安全に使えるように見守ってくれています。家庭での電気の使いすぎや、電気機器の故障などで電気が流れすぎると、火災の危険があります。また、漏電は感電の危険があるため、ブレーカーは私たちの暮らしを電気の危険から守る上で、無くてはならない存在です。

ブレーカーの種類 仕組み 目的 危険性
漏電遮断機 零相変流器が、出ていく電気と戻ってくる電気の量の差を検知 漏電を感知し電気を止める 感電、火災
配線用遮断機 バイメタル:電気が流れすぎると熱で変形してスイッチを切る
電磁石:電気が流れすぎると発生する磁力でスイッチを切る
電気の流れすぎを感知し電気を止める 火災

ブレーカーの確認方法

ブレーカーの確認方法

電気の安全を守る上で、ブレーカーの確認は欠かせません。ブレーカーは、過電流や漏電など、電気系統に異常が発生した際に、自動的に電気を遮断する大切な役割を担っています。安全な暮らしを続けるためにも、定期的な点検を行い、ブレーカーが正常に機能しているかを確認しましょう。

ブレーカーの点検方法として、まず確認していただきたいのが分電盤にあるテストボタンです。このテストボタンは、意図的に漏電状態を作り出すことで、ブレーカーの動作確認をするためのものです。テストボタンを押すと、正常に動作しているブレーカーであればすぐに作動し、電気が遮断されます。電気が遮断されたことを確認したら、ブレーカーのスイッチを元の位置に戻してください。

もし、テストボタンを押してもブレーカーが作動しない場合は、ブレーカーが故障している可能性があります。そのまま使い続けると、過電流や漏電時に電気が遮断されず、火災などの事故につながる危険性があります。このような場合は、ご自身で修理しようとせず、速やかに電気工事店に点検を依頼してください。

また、ブレーカーが頻繁に落ちる場合も注意が必要です。ブレーカーが落ちる原因としては、一度に多くの電気を使いすぎている、あるいは、電気機器の故障や配線の劣化などが考えられます。例えば、電気ストーブやエアコンなど、消費電力の大きな機器を複数同時に使用すると、ブレーカーが落ちる原因となります。また、古くなった電気機器や配線は、漏電やショートを起こしやすく、ブレーカーが落ちる原因となることがあります。このような場合も、電気工事店に相談し、適切な対処をしてもらうようにしましょう。

ブレーカーは、私たちの暮らしの安全を守るための重要な装置です。日頃からブレーカーの位置や操作方法を確認しておき、定期的な点検を心掛けて、安全で快適な暮らしを維持しましょう。

まとめ

まとめ

電気は私たちの暮らしに無くてはならないものですが、使い方を誤ると火事や感電などの大きな事故につながる危険があります。そうした事故を防ぐために、家庭にはブレーカーという安全装置が設置されています。ブレーカーは、電気が流れすぎたり、漏れたりした場合に、自動的に電気を止める働きをしています。

ブレーカーにはいくつかの種類があり、それぞれ役割が異なります。漏電ブレーカーは、感電から私たちを守るための装置です。電気機器の故障や配線の損傷などにより電気が漏れていることを感知すると、電気を遮断し、感電を防ぎます。お風呂場や洗面所など、水を使う場所に設置されていることが多いのは、水は電気をよく通すため、感電の危険性が高いからです。

配線用遮断器は、電線の使い過ぎによる火災を防ぐための装置です。たこ足配線などで一度に多くの電気機器を使うと、電線が熱を持ち、火災の原因となることがあります。配線用遮断器は、電線の容量を超える電流が流れた際に作動し、電気を遮断することで火災を未然に防ぎます。

これらのブレーカーがきちんと動作するかどうかを定期的に確認することも大切です。ブレーカーにはテストボタンが付いていますので、このボタンを押して、実際にブレーカーが作動するかを確認しましょう。もしブレーカーが正常に動作しない場合は、すぐに電気工事店に連絡し、点検や修理を依頼してください。

ブレーカーの役割と重要性を理解し、電気の安全な使い方を心がけることで、安心して快適な暮らしを送ることができます。日頃から電気機器の点検や配線の整理などを行い、ブレーカーに頼りすぎず、安全な電気の使用を意識しましょう。

ブレーカーの種類 役割 作動の条件 設置場所の例
漏電ブレーカー 感電防止 電気が漏れた場合 お風呂場、洗面所など
配線用遮断器 火災防止 電線の容量を超える電流が流れた場合 各部屋、コンセントごと