造り付け家具で快適な住まいを実現

造り付け家具で快適な住まいを実現

リフォームの初心者

『造り付け』家具って、自由にデザインできるのはいいけど、引っ越しの時とかはどうするんですか?持っていけないんですよね?

リフォーム専門家

そうですね。造り付け家具は建物と一体化しているので、取り外して別の場所へ持っていくことは基本的にできません。引っ越しをする場合は、新しい住居に置いていくことになります。

リフォームの初心者

じゃあ、次の住人にとって気に入らないデザインだったら、困っちゃいますね…。

リフォーム専門家

その通りです。ですから、造り付け家具を検討する際は、将来のことも考えて、長く使えるような飽きのこないデザインや、次の住人にも受け入れられやすいような普遍的なデザインを選ぶことが大切です。あるいは、将来売却する可能性がある場合は、造り付け家具を少なくする、といった選択肢も検討する必要がありますね。

造り付けとは。

部屋の壁などに固定して、建物と一体になるように作られた家具のことを「造り付け」といいます。例えば、カウンターや壁の収納棚などがそうです。大工さんや建築工事で作る家具で、使う人の希望に合わせて、大きさや形、材料などを自由に決めて作ってもらうことができます。そのため、部屋の雰囲気にぴったりの家具を作ることができ、限られた場所も有効に使うことができます。細かい用途にも対応できるので、使い勝手の良い理想的な収納家具を作ることができます。ただし、建物に固定されているため、取り外して移動させることは基本的にできません。

造り付け家具とは

造り付け家具とは

造り付け家具とは、家の壁や床にしっかりと固定され、建物の一部となった家具のことです。まるで家が建てられたときからそこにあったかのように、お部屋にしっくりとなじむのが大きな特徴です。取り付けた家具は動かすことができないため、お部屋の広さや形に合わせて、無駄なく空間を活用できる点が魅力です。

例えば、毎日使うキッチンを考えてみましょう。システムキッチンにあるカウンターや、壁に沿って設置された収納棚は、造り付け家具の代表的な例です。これらはキッチンの寸法に合わせて作られるため、既製品の家具では難しい、ミリ単位での調整が可能です。収納したい物や使う人の身長に合わせて棚の高さを変えたり、デッドスペースになりがちな場所に棚を設けたりすることで、使い勝手の良いキッチンを実現できます。

また、洗面所も造り付け家具が活躍する場所です。洗面台の下や周りの壁に収納棚を設けることで、タオルや洗剤、化粧品などをすっきりと整理できます。限られた空間でも収納力を最大限に高めることができ、見た目も美しく、機能的な洗面所を作ることができます。

その他にも、本棚や飾り棚、テレビ台なども造り付け家具として設置することができます。壁一面に大きな本棚を作れば、まるで図書館のような素敵な空間を演出できます。また、お部屋の雰囲気に合わせたデザインや素材を選ぶことで、世界に一つだけの、こだわりの空間を作り出すことが可能です。

造り付け家具は、新築やリフォームの際に、大工さんや家具職人さんによって作られます。家の構造に合わせてしっかりと固定されるため、地震の際にも倒れる心配が少なく、安全性が高いというメリットもあります。家の間取りや生活スタイルに合わせて、ぴったりの家具を手に入れたい方は、造り付け家具を検討してみてはいかがでしょうか。

メリット デメリット 設置場所例 具体例
  • お部屋に調和する
  • 空間の無駄をなくす
  • ミリ単位での調整が可能
  • デッドスペースの活用
  • 収納力向上
  • デザイン・素材の自由度が高い
  • 地震に強い
  • 移動できない
  • キッチン
  • 洗面所
  • リビング
  • その他(壁面など)
  • キッチンカウンター
  • 収納棚
  • 洗面台
  • 本棚
  • 飾り棚
  • テレビ台

造り付け家具の利点

造り付け家具の利点

造り付け家具は、家の間取りに合わせて作るため、無駄な空間をなくし、収納場所を最大限に広げることができます。特に、狭小住宅にお住まいの方にとっては、この利点は大変大きいです。部屋の形に合わせて家具を作れるので、柱や梁の周りのデッドスペースも有効に活用できます。壁一面を収納棚にすることで、たくさんの物を整理整頓してしまっておくことができますし、天井までの高さのある家具を選べば、床から天井まで空間を無駄なく使うことができます。

また、造り付け家具の魅力は、部屋全体の雰囲気と調和した空間を作れることです。既製品の家具では、なかなか部屋にぴったりの色や形のものを見つけるのが難しいものですが、造り付け家具なら、材質や色、デザインなどを自分の好みに合わせて自由に選ぶことができます。壁の色や床材との組み合わせも考えながら、統一感のある、自分らしい空間を演出できます。例えば、木目を生かした温かみのある家具を選べば、自然を感じられる心地よい部屋になりますし、光沢のある素材を選べば、都会的で洗練された雰囲気になります。

さらに、造り付け家具は、使う人の生活スタイルに合わせて機能性を高めることができます。家族構成や生活の動線を考慮して、棚の位置や奥行き、引き出しの数などを細かく指定できます。例えば、本をよく読む家族なら、大きな本棚を作ったり、趣味の道具が多い家族なら、専用の収納スペースを作ったりできます。子供部屋には、おもちゃや教科書を収納しやすい棚を作ったり、成長に合わせて高さを変えられる机を作ったりすることも可能です。このように、暮らし方に合わせた細かい工夫をすることで、より快適で使いやすい空間を実現できます。造り付け家具は、単なる収納家具ではなく、暮らしをより豊かにする工夫と言えるでしょう。

メリット 説明 具体例
空間効率の最大化 家の間取りにピッタリ合わせ、無駄な空間をなくし収納力UP。狭小住宅でも有効。柱や梁も活用できる。 壁一面の収納棚、天井までの高さの家具
部屋との調和 既製品では難しい、部屋に合う色・形・材質を自由に選択可能。統一感のある空間演出。 木目を生かした家具、光沢のある素材
機能性の向上 家族構成や生活動線を考慮し、棚の位置、奥行き、引き出しの数などを指定可能。 大きな本棚、趣味の道具収納、子供部屋の収納、高さ調整可能な机

造り付け家具の欠点

造り付け家具の欠点

造り付けの家具は、家の間取りにぴったりと合うように作られるため、空間を効率的に使えるという利点があります。しかし、同時にいくつか注意すべき点もあります。まず、一度設置してしまうと、移動することができないという点が挙げられます。部屋の模様替えをしたいと思っても、造り付けの家具は動かせません。生活スタイルが変わったり、家族構成が変わったりした場合でも、家具の配置を変えることができないため、不便に感じることもあるでしょう。例えば、子供が成長して子供部屋が必要になった時、造り付けの家具が邪魔で部屋をうまく仕切れないといったことが起こりえます。

また、取り外しが難しいことも考慮しなければなりません。家のリフォームをする際、造り付けの家具は壁や床に固定されているため、簡単に取り外すことができません。場合によっては、リフォーム工事の妨げになることもあり、追加の費用が発生する可能性もあります。さらに、引っ越しをする際にも、造り付け家具は新しい家に持っていくことができません。せっかく作った家具を置いていかなければならないのは、もったいないと感じる人もいるでしょう。

さらに、費用が高くなる傾向があります。既製品の家具に比べて、造り付け家具は設計から製作、設置まで、多くの手間と時間がかかります。そのため、どうしても費用が高額になってしまうのです。材料費だけでなく、職人さんの人件費なども含まれるため、予算をしっかりと考えておく必要があります。加えて、大量生産できないため、既製品の家具に比べて割高になりやすいです。同じような大きさや機能を持つ家具でも、既製品の方が安く購入できる場合もあります。これらの点を踏まえて、造り付け家具のメリットとデメリットを比較検討し、本当に必要かどうかを慎重に判断することが大切です。

メリット デメリット
空間にぴったり合うため、空間効率が良い 一度設置すると移動できないため、模様替えが難しい
生活スタイルや家族構成の変化に対応できない場合がある
取り外しが難しく、リフォームの際に追加費用が発生する可能性がある
引っ越し時に持っていくことができない
既製品に比べて費用が高額になりやすい

造り付け家具の費用

造り付け家具の費用

住まいに合わせた造り付け家具は、空間を効率的に活用し、統一感のあるおしゃれな雰囲気を作り出せる魅力的な選択肢です。しかし、気になるのはその費用ですよね。造り付け家具の費用は、様々な要素が複雑に絡み合って決まるため、一概にいくらとは言えません。まず、材料費は大きな割合を占めます。使用する木材の種類によって費用は大きく変わります。例えば、美しい木目と丈夫さで人気の高い檜や欅などの高級木材は、比較的安価なパイン材などに比べて費用が高くなります。木材以外にも、金属やガラス、樹脂など、使用する材料の種類や量によって費用は変動します。

次に、家具の大きさも費用に影響します。当然ながら、大きな家具を作るには多くの材料と手間がかかるため、小さな家具に比べて費用は高くなります。収納棚の奥行きや幅、食器棚の高さなど、必要なサイズをしっかりと検討することで、費用を抑えることができます。

デザインの複雑さも費用を左右する重要な要素です。シンプルな直線的なデザインに比べて、曲線や装飾を多く取り入れた複雑なデザインは、加工の手間がかかるため費用が高くなります。また、引き出しや扉の開閉方法、棚の配置など、機能性や使い勝手に関わる部分も費用に影響します。

さらに、設置場所の状況も考慮しなければなりません。搬入経路が狭かったり、壁や床の補強が必要な場合は、追加費用が発生する可能性があります。また、電気工事や配管工事が必要な場合も、別途費用がかかります。工事全体の規模も費用に直結します。複数の家具を同時に設置する場合や、大規模なリフォームと合わせて造り付け家具を設置する場合は、費用は高くなる傾向があります。

そのため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが非常に大切です。見積もり内容には、材料費、加工費、設置費などが含まれているか、追加費用が発生する可能性があるかなどをしっかりと確認しましょう。不明な点は遠慮なく業者に質問し、納得した上で契約することが、後々のトラブルを防ぎ、満足のいく造り付け家具を実現するための鍵となります。

項目 詳細
材料費 木材の種類(檜、欅、パイン材など)、金属、ガラス、樹脂などの種類や量
大きさ 家具のサイズ(収納棚の奥行きや幅、食器棚の高さなど)
デザイン 直線、曲線、装飾、引き出しや扉の開閉方法、棚の配置など
設置場所 搬入経路、壁や床の補強、電気工事、配管工事
工事規模 設置する家具の数、リフォームとの同時施工
その他 複数の業者から見積もりを取り、比較検討、不明点を質問

造り付け家具の事例

造り付け家具の事例

住まいに合わせた家具を造作することで、暮らしやすさと美しさを両立できる造り付け家具は、様々な場所でその力を発揮します。

まず、家族が集う憩いの場である居間を考えてみましょう。壁面にぴったりと沿うように造られた棚は、数多くの本や雑誌を整理するのに役立ちます。背の高い本棚は天井近くまで空間を有効活用し、たくさんの蔵書を収納できます。また、テレビ台も造り付けにすることで、配線などを隠してすっきりと見せ、部屋全体にまとまりのある印象を与えます。限られた空間でも、造り付け家具は場所を無駄にすることなく、広々とした雰囲気を作り出すことができます。

次に、料理を作る大切な場所である台所を見てみましょう。調理台と一体になった食器棚は、作業動線をスムーズにし、効率よく料理を進めることができます。また、収納棚の高さや奥行きも、使う人の身長や収納物に合わせて自由に設計できるので、使い勝手が格段に向上します。さらに、壁面に造り付けられたパントリーは、食品や調味料の保管に最適です。限られたスペースでも、造り付け家具を活用することで、収納力抜群の機能的な台所を実現できます。

最後に、一日の疲れを癒す寝室です。壁一面に造り付けられたクローゼットは、衣類や寝具をたっぷり収納できます。内部の棚や引き出しも、収納する物に合わせて自由にカスタマイズできるので、整理整頓がしやすくなります。また、ベッドの脇に造り付けられた小さな棚は、眼鏡や本などを置くのに便利です。照明を組み込むことで、落ち着いた雰囲気を演出し、安らぎの空間を創り出せます。

このように、造り付け家具は、それぞれの場所に最適な形や機能を提供し、暮らしをより豊かにしてくれます。材料や色も自由に選べるので、家の雰囲気に合わせて、統一感のある空間を演出することが可能です。

場所 造り付け家具の例 メリット
居間 壁面収納棚、テレビ台 多くの本や雑誌を整理、配線を隠してすっきり、空間を有効活用
台所 食器棚、パントリー 作業動線をスムーズに、収納力向上、使い勝手が向上
寝室 クローゼット、ベッド脇の棚 衣類や寝具をたっぷり収納、整理整頓しやすい、照明で落ち着いた雰囲気

まとめ

まとめ

住まいの模様替えを考える時、備え付けの家具を取り入れるかどうかは大きな決め手となります。備え付け家具には、空間をうまく使いこなせる、思い通りの見た目を実現できる、そして使い勝手が良くなるといった多くの利点があります。特に、限られた空間で収納力を最大限に高めたい場合や、統一感のあるおしゃれな部屋にしたい場合は、備え付け家具が効果的です。例えば、壁一面に本棚を備え付ければ、たくさんの本を整理しながら、洗練された雰囲気を演出できます。また、デッドスペースになりがちな階段下を利用した収納棚も、空間の有効活用につながります。

一方で、備え付け家具には、一度設置すると移動ができない、既製品の家具に比べて費用がかさむといった欠点もあります。引っ越しや模様替えの際に、家具の配置換えができないことは大きな制約となります。また、注文してから製作・設置まで時間がかかる場合もあり、すぐに家具を使いたい方には不向きです。さらに、高額な費用は家計への負担となる可能性も考慮しなければなりません。

備え付け家具を選ぶ際には、これらの利点と欠点をよく理解し、自分の暮らし方や予算に合った選択をすることが重要です。例えば、持ち物は少ないミニマリストの方であれば、大きな収納家具は必要ないかもしれません。また、将来、家族構成やライフスタイルが変化する可能性も考えておく必要があります。子供部屋を作る予定がある場合、備え付け家具の配置が後々不便になることも考えられます。

設置場所の環境も重要な要素です。湿気が多い場所に木製家具を設置すると、カビや腐食が発生する可能性があります。日当たりの良い場所に設置する場合は、日焼けによる変色にも注意が必要です。このように、設置場所の環境に合った素材やデザインを選ぶことが、家具を長く美しく保つ秘訣です。これらの点を踏まえ、メリットとデメリット、将来的な生活の変化、設置場所の環境を総合的に判断することで、本当に快適で理想的な住まいを実現できるでしょう。

項目 内容
利点
  • 空間の有効活用
  • 思い通りの見た目を実現
  • 使い勝手の向上
  • 収納力の最大化
  • 統一感のあるおしゃれな部屋
欠点
  • 移動ができない
  • 費用が高い
  • 製作・設置に時間がかかる
検討事項
  • 暮らし方や予算との適合性
  • 将来の家族構成やライフスタイルの変化
  • 設置場所の環境(湿度、日当たりなど)
具体例
  • 壁一面の本棚
  • 階段下収納