家族団らんの場、ファミリールームのススメ
リフォームの初心者
先生、ファミリールームって、リビングと同じようなものでしょうか?
リフォーム専門家
そうですね、似てはいますが、リビングとは少し違います。リビングは主に来客をもてなす場所としての役割が強いのに対し、ファミリールームは家族みんながくつろげることを一番に考えた部屋なんです。
リフォームの初心者
なるほど。でも、リビングで家族みんながくつろぐこともできますよね?
リフォーム専門家
もちろんです。ただ、例えばお客様が多いご家庭だと、リビングをいつもお客様用に整えておかなければならないので、家族がのびのびとくつろげないということもあるでしょう。そういう場合に、ファミリールームがあると便利なんです。
ファミリールームとは。
家族みんなでくつろげる部屋を作ることを『ファミリー ルーム』といいます。お客さんが長時間リビングなどにいても、気にせず家族だんらんの時間を過ごせるようにと作られることが多い部屋です。リビングをお客さんをもてなす部屋として使う場合や、お客さんがよく来る家、二世帯住宅などでよく見られます。
居間とは違う?ファミリールームとは
居間とファミリールーム、どちらも家族が集まる空間ですが、実はその役割は少し違います。居間は、お客様をお迎えする場としても使われることが多く、少し改まった雰囲気があります。家族だんらんの場であると同時に、家の顔としての役割も担っているのです。そのため、常に片付いていたり、落ち着いた雰囲気であることが求められます。小さなお子さんがいる家庭では、おもちゃを広げて遊ばせたり、思い切り走り回ったりするのをためらってしまうこともあるかもしれません。
一方、ファミリールームは家族だけのプライベートな空間です。お客様を通すことはほとんどなく、家族がリラックスして過ごせる場として設計されています。小さなお子さんがおもちゃを広げて遊んでも、床に寝転がって本を読んでも、気兼ねなく過ごせるのが大きな魅力です。家族みんなで映画を見たり、ゲームをしたり、自由に思い思いの時間を過ごすことができます。
ファミリールームを作る大きなメリットは、家族の絆を深められることです。毎日、顔を合わせることはできても、ゆっくりと語り合う時間を持つことは難しい現代社会において、ファミリールームは家族のコミュニケーションを育む貴重な場となります。また、各々が好きなことをしながらも、同じ空間で時間を共有できることで、自然と家族のつながりが強まります。
さらに、ファミリールームがあることで、居間を常にきれいにしておく必要がなくなり、心にゆとりが生まれます。お客様が来ても慌てて片付ける必要はありません。居間は本来の役割である、お客様をもてなす場として落ち着いて使えます。このように、ファミリールームは家族みんなにとって、より快適で豊かな暮らしを実現する鍵となるでしょう。
項目 | 居間(リビングルーム) | ファミリールーム |
---|---|---|
主な役割 | お客様をもてなす、家の顔、家族だんらん | 家族だけのプライベート空間、リラックスできる場 |
雰囲気 | 少し改まった雰囲気、落ち着いた雰囲気 | 自由で気兼ねない雰囲気 |
子どもの遊び | おもちゃを広げたり、走り回ったりするのはためらわれる | おもちゃを広げたり、床に寝転がったり、自由に遊べる |
主な活動 | お客様との団欒、家族の会話 | 映画鑑賞、ゲーム、読書など、思い思いの活動 |
メリット | お客様をもてなす際に落ち着いて使える | 家族の絆を深める、居間を常にきれいにする必要がない、心にゆとりが生まれる |
ファミリールームの配置場所の検討
家族が集まる大切な場所であるファミリールーム。その配置場所をよく考えることで、より快適で暮らしやすい家が実現します。どこに配置するのが最適かは、家の間取りや家族それぞれの生活スタイルによって大きく変わってきます。
まず、居間と隣接させる配置を考えてみましょう。この配置の最大の利点は、居間とファミリールームの行き来がしやすいことです。家族みんなが集まって賑やかに過ごす時間と、それぞれが自分の時間をゆっくりと過ごす時間を、無理なく両立することができます。また、台所と隣接させる配置もおすすめです。家事をしながらでも、ファミリールームで遊ぶ子供たちの様子を見守ることができ、自然と会話も増えます。家族の繋がりを大切にしたい方にとって、魅力的な配置と言えるでしょう。
一方、二階にファミリールームを配置するという選択肢もあります。階段の上り下りの回数が少なくなるため、家事の負担を軽減できます。また、客間とは別のプライベートな空間を確保できるというメリットもあります。来客時にも気兼ねなく家族だけの時間を過ごせるので、落ち着ける空間を大切にしたい方に適しています。
さらに、ファミリールームの配置場所を考える際には、窓からの眺めや日当たりにも気を配りましょう。明るい日差しが差し込む場所に配置することで、自然と家族が集まる心地よい空間になります。また、庭やバルコニーに繋がる場所に配置すれば、開放感あふれるファミリールームを作ることができます。
このように、ファミリールームの配置場所には様々な選択肢があります。家族構成や生活動線、そして家族がどのような暮らしを望んでいるのかをじっくりと話し合い、最適な場所を選びましょう。快適なファミリールームは、家族の絆をより一層深めてくれるはずです。
配置場所 | メリット | デメリット | 適した家族 |
---|---|---|---|
居間と隣接 | 居間とファミリールームの行き来がしやすい 家族みんなが集まる時間と、それぞれが自分の時間を過ごす時間を両立できる |
– | – |
台所と隣接 | 家事をしながら子供の様子を見守れる 自然と会話が増える |
– | 家族の繋がりを大切にしたい家族 |
二階 | 階段の上り下りの回数が少なく、家事の負担を軽減できる 客間とは別のプライベートな空間を確保できる 来客時にも気兼ねなく家族だけの時間を過ごせる |
– | 落ち着ける空間を大切にしたい家族 |
窓からの眺めや日当たりの良い場所 | 自然と家族が集まる心地よい空間になる | – | – |
庭やバルコニーに繋がる場所 | 開放感あふれるファミリールームを作れる | – | – |
ファミリールームの広さの目安
家族が集まる大切な場所、ファミリールーム。その広さは、家族構成や生活スタイルによって大きく変わります。一般的には六畳から八畳程度の広さが適切だと言われています。この広さであれば、家族みんながゆったりとくつろげる空間を確保できます。
小さなお子さんがいるご家庭では、おもちゃを広げて遊べるように、八畳以上の広めの空間がおすすめです。走り回ったり、おもちゃを広げたりしても、狭いと感じることなく、のびのびと遊ばせることができます。また、お子さんが成長してからも、勉強机を置いたり、友人を招いて遊んだりするスペースとしても活用できます。
将来、家族が増える可能性がある場合は、将来を見据えた広さを検討しましょう。例えば、二世帯住宅を建てる予定がある場合は、親世帯、子世帯それぞれの家族構成や生活スタイルを考慮し、広さを決める必要があります。将来、子ども部屋が必要になることも考え、余裕を持った広さを確保しておくと安心です。
しかし、広ければ良いというものではありません。広すぎるファミリールームは掃除の手間が増えるだけでなく、冷暖房効率も悪くなり、光熱費がかさんでしまう可能性があります。また、広すぎる空間は、どこか落ち着かない雰囲気になってしまうこともあります。
家族構成や生活スタイルだけでなく、家具の配置や動線なども考慮しながら、最適な広さを選びましょう。例えば、ソファやテーブル、テレビなどを置く予定であれば、それらの家具を配置した上で、人が comfortably 動けるだけのスペースを確保する必要があります。設計段階で、家族全員が快適に過ごせる空間をイメージし、図面上で家具の配置や動線をシミュレーションしてみるのも良いでしょう。家族みんながくつろげる、理想のファミリールームを実現するために、適切な広さを選びましょう。
ファミリールームの広さ | メリット | デメリット | 備考 |
---|---|---|---|
6畳~8畳 | 家族みんながゆったりくつろげる | 特になし | 一般的な広さ |
8畳以上 | 子供がおもちゃを広げて遊べる、成長後も活用できる | 掃除の手間増加、冷暖房効率低下、光熱費増加、落ち着かない雰囲気 | 小さなお子様がいる家庭におすすめ |
将来を見据えた広さ | 家族が増えても対応可能 | 掃除の手間増加、冷暖房効率低下、光熱費増加、落ち着かない雰囲気 | 二世帯住宅、将来子ども部屋が必要な場合 |
ファミリールームの収納計画
家族が集まる憩いの場である居間は、多様な過ごし方ができる反面、おもちゃや本、趣味の道具など、様々な物が散らかりやすい場所でもあります。快適な空間を保つためには、事前の収納計画が不可欠です。居間の広さや家族構成、ライフスタイルに合わせた収納を考え、整理整頓しやすい環境を作りましょう。
まず、収納家具の配置を検討しましょう。壁一面に造り付けの棚を作る壁面収納は、たくさんの物を収納できるだけでなく、部屋の雰囲気を統一する効果もあります。棚の高さや奥行きを調整することで、収納する物に合わせた最適なスペースを作ることができます。また、可動式の棚は、必要に応じて位置や高さを変えられるため、模様替えや家族構成の変化にも柔軟に対応できます。小さなお子様がいる家庭では、おもちゃ箱を置くスペースを確保することも忘れずに行いましょう。
さらに、収納用品の活用も効果的です。中身が見える透明な収納箱や、ラベルを貼って中身を分かりやすくした収納箱を使うことで、どこに何があるか一目で分かり、探す手間を省けます。また、大きさや色、素材を統一することで、見た目にもスッキリとした印象になります。蓋つきの箱を選べば、ほこりがたまるのを防ぐこともできます。
家族みんなが使いやすい収納を意識することも大切です。よく使う物は手の届きやすい場所に置き、あまり使わない物は高い場所に収納するなど、物の使用頻度に合わせて収納場所を決めましょう。お子様がいる場合は、おもちゃ箱を低い位置に設置したり、絵本棚を設けるなど、お子様自身で片付けやすい環境を作る工夫も必要です。家族みんなで収納ルールを決め、共有することで、整理整頓された居間を維持しやすくなります。
収納計画のポイント | 具体的な方法 | メリット | その他 |
---|---|---|---|
収納家具の配置 | 壁面収納 可動式の棚 おもちゃ箱のスペース確保 |
多くの物を収納可能 部屋の雰囲気を統一 収納物に合わせたスペース作成 模様替えや家族構成の変化に対応 |
|
収納用品の活用 | 透明な収納箱 ラベル付き収納箱 大きさ、色、素材を統一 蓋つきの箱 |
どこに何があるか一目瞭然 探す手間を省く 見た目もスッキリ 埃を防ぐ |
|
使いやすい収納 | 使用頻度に合わせて収納場所を決める 子供向け収納(低い位置のおもちゃ箱、絵本棚など) 家族で収納ルールを決める |
効率的な収納 子供自身で片付けやすい 整理整頓された状態を維持しやすい |
快適な空間作りのポイント
家族みんなが心地よく時間を過ごす大切な場所、居間。くつろぎの場であるからこそ、快適な空間作りにこだわりたいものです。居間を明るく開放的にするには、自然光を十分に取り入れることが大切です。大きな窓を設置したり、カーテンを薄い素材のものに変えるだけでも、部屋の印象は大きく変わります。日光の温かさは、家族の心も温かく包み込んでくれるでしょう。
一日を通して居間で過ごす時間は様々です。読書や団欒など、それぞれの時間に合わせた雰囲気作りには照明計画が重要です。天井に設置するメインの照明だけでなく、間接照明も取り入れてみましょう。スタンドライトや壁付けの照明を上手に配置することで、落ち着いた柔らかな光が空間を包み込み、リラックスした雰囲気を演出できます。夕食後には、メインの照明を消して間接照明だけで過ごすのも良いでしょう。穏やかな光の中で家族との会話も弾みます。
床材も快適な空間作りの重要な要素です。フローリングにするか、絨毯にするか、畳にするかなど、様々な選択肢があります。肌触りの良い無垢材のフローリングは、木の温もりを感じることができ、素足で歩いた時の心地よさは格別です。冬場でも冷たさが伝わりにくく、快適に過ごすことができます。また、絨毯を敷く場合は、毛足の長いものや、厚みのあるものを選ぶと、足元が暖かく、よりくつろげる空間になります。
さらに、家族の好きな色や柄を取り入れることも、居間をより愛着のある空間にするための大切なポイントです。カーテンやクッション、壁の色など、家族みんなで話し合って決めることで、より一層居間への愛着が深まります。家族それぞれの個性を反映させつつ、調和のとれた空間を作ることで、居間は家族にとってなくてはならない、特別な場所になるでしょう。快適な空間作りで、家族みんなが笑顔で過ごせる温かい家庭を築きましょう。
要素 | ポイント |
---|---|
自然光 | 大きな窓の設置、薄いカーテンで明るく開放的に |
照明計画 | メイン照明+間接照明で時間帯に合わせた雰囲気作り |
床材 | フローリング、絨毯、畳など、素材や肌触りで快適さを追求 |
色・柄 | 家族の好みを取り入れ、愛着のある空間に |
具体的な事例紹介
家族が共に過ごす憩いの場、ファミリールーム。暮らし方に合わせた様々な工夫で、より快適で豊かな空間を実現できます。ここでは、具体的な事例をいくつかご紹介しましょう。
まず一つ目は、リビングの隣にファミリールームを設けた事例です。リビングと一体にすることで、広々とした開放的な空間が生まれました。大きな窓から光がたっぷり差し込み、明るく温かい雰囲気です。壁一面には天井まで届く大きな本棚を設置。家族のお気に入りの本や雑誌を並べ、読書を楽しむスペースも確保しました。床には柔らかなカーペットを敷き詰め、小さなお子様も安心して遊べるように配慮しています。家族みんなでゆったりとくつろげる、快適な空間です。
二つ目は、キッチンの隣にファミリールームを配置した事例です。家事をしながらでも家族の様子を見守ることができるのが大きなメリットです。キッチンとファミリールームが近接していることで、自然と会話も弾み、家族のコミュニケーションも円滑になります。さらに、カウンターキッチンを設けることで、食事の準備をしながらでも家族と顔を合わせ、会話を楽しむことができます。料理をしながらでも孤立感を感じることなく、家族との繋がりを感じられる工夫です。
三つ目は、和室をファミリールームに改装した事例です。畳の温かみはそのままに、壁の一部を板張りにすることでモダンな雰囲気をプラスしました。掘りごたつを設置することで、冬でも暖かく過ごせる空間になりました。また、押し入れを改造して収納スペースを確保。おもちゃや絵本などをスッキリと収納できます。和の雰囲気と現代的な要素が融合した、落ち着きのある居心地の良い空間です。
このように、ファミリールームの形は様々です。それぞれの家族構成やライフスタイル、家の間取りに合わせて、最適な形を見つけることが大切です。理想のファミリールームを実現し、家族みんなが笑顔で過ごせる空間を作りましょう。
事例 | 場所 | 特徴 | メリット |
---|---|---|---|
1 | リビング隣接 | 一体感のある開放的な空間、大きな窓、壁一面の本棚、柔らかいカーペット | 明るく温かい雰囲気、読書スペースの確保、子供も安全に遊べる |
2 | キッチン隣接 | カウンターキッチン、キッチンから見守れる | 家族のコミュニケーション促進、家事をしながら家族との繋がりを感じられる |
3 | 和室改装 | 畳、板張り、掘りごたつ、収納スペース | 和と現代の融合、冬でも暖かく過ごせる、おもちゃなどを収納できる |