家の電気容量:知っておくべき基礎知識
リフォームの初心者
リフォームで『電気容量』って言葉をよく聞くんですけど、何のことですか?
リフォーム専門家
簡単に言うと、家に同時にどれだけの電気が使えるかを示す量のことだよ。家電製品をたくさん同時に使うと、電気がたくさん必要になるよね?その使える量のことと考えていいよ。
リフォームの初心者
なるほど。じゃあ、電気容量が小さいとブレーカーがよく落ちるのは、使える電気の量が少ないからってことですね?
リフォーム専門家
その通り!電気容量が小さくて、使う電気の量がそれを超えると、ブレーカーが落ちて電気が止まるんだ。だから、リフォームで家電製品を増やす場合は、電気容量を増やすことも考えないといけないんだよ。
電気容量とは。
家の工事に関する言葉で「電気容量」というものがあります。これは、電気をためられる量のことです。コンデンサのような電気をためる部品で使われる言葉で、静電容量ともいいます。家の中では、同時に使える電気の量(アンペア数)を指します。つまり、同時に使える家電全体の電気の量のことです。ふつう、家の分電盤の電気容量は30アンペアですが、今は家電がたくさんあるので、ブレーカーがよく落ちることがあります。電気容量によって電力会社の基本料金が決まるので、容量を大きくすると基本料金も高くなります。
電気容量とは
電気容量とは、ご家庭にどのくらいの量の電気を一度に送ることができるかを表す値です。水道の蛇口をイメージしてみてください。蛇口の口が大きければたくさんの水を一度に出せますが、小さければ少ししか出せません。この蛇口の口の大きさが、電気でいうところの電気容量に当たるわけです。電気容量の単位はアンペア(A)で表され、多くの家庭では30アンペアが標準となっています。
近年、家庭では様々な電化製品が使われるようになり、同時に多くの電気を使うことが増えました。たとえば、暑い夏の日にエアコンを使いながら、電子レンジで料理を温め、さらに洗濯機や乾燥機を同時に使うと、30アンペアでは電気が足りなくなることがあります。電気が足りなくなると、ブレーカーが作動して電気が遮断されてしまいます。ブレーカーが落ちるのは、電気容量を超える電流が流れ、配線などが過熱して火災になるのを防ぐためです。
このような事態を防ぐために、40アンペア、50アンペア、中には60アンペアといった大きな電気容量の契約をする家庭も増えてきました。電気容量は電力会社との契約によって決まり、毎月の基本料金に影響します。容量が大きければ基本料金も高くなりますが、多くの電化製品を同時に使ってもブレーカーが落ちにくくなるというメリットがあります。
オール電化住宅や太陽光発電システムを設置する場合は、多くの電気を使うため、電気容量の見直しが必要となるケースもあります。快適に電化製品を使うためには、現在の生活スタイルや将来の電力消費量を考え、適切な電気容量を選ぶことが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
電気容量とは | 家庭に一度に送ることができる電気の量 |
単位 | アンペア(A) |
標準的な容量 | 30A |
容量不足の場合 | ブレーカーが作動し、電気が遮断される |
大容量契約の例 | 40A、50A、60A |
電気容量と料金 | 容量が大きいほど基本料金は高くなる |
大容量のメリット | 多くの電化製品を同時に使ってもブレーカーが落ちにくい |
容量見直しが必要なケース | オール電化住宅、太陽光発電システム設置時 |
適切な容量の選び方 | 現在の生活スタイルと将来の電力消費量を考慮する |
電気容量の確認方法
家の電気を安心して使うためには、使える電気の量を知っておくことがとても大切です。この使える電気の量は「契約電力」や「電気容量」と呼ばれ、家庭で使える電気器具の合計使用量の上限を決めています。契約電力が小さすぎると、同時に多くの電気器具を使うとブレーカーが落ちて電気が使えなくなってしまいます。
この契約電力を自分で確認する方法はいくつかあります。まず、家の中にある分電盤を見てみましょう。分電盤はたいてい玄関や廊下、洗面所などにある、灰色の箱です。分電盤の蓋を開けると、大きなスイッチがあります。これは主幹ブレーカーと呼ばれ、家全体の電気を管理しています。この主幹ブレーカーをよく見ると、数字が書いてあります。例えば「30A」と書いてあれば、30アンペアの契約です。「50A」なら50アンペアです。この数字が契約電力を示しています。
分電盤を開けるのが怖い場合や、数字の意味が分からない場合は、電力会社から毎月送られてくる検針票を確認する方法もあります。検針票には、使った電気料金だけでなく、契約電力も記載されています。「契約電力」「契約アンペア」といった項目を探してみてください。検針票の見方が分からない場合は、電力会社に電話で問い合わせれば丁寧に教えてくれます。
最近は、インターネットで契約内容を確認できる電力会社も増えています。電力会社のウェブサイトにログインし、「契約内容の確認」といったメニューを探してみましょう。電力会社によってウェブサイトの作りや確認方法は少しずつ違いますが、たいてい契約電力に関する情報が掲載されています。もしウェブサイトで確認する方法が分からなければ、電力会社に電話で問い合わせるのが確実です。
自分に合った契約電力かを確認し、快適な電気のある暮らしを送りましょう。
方法 | 場所/入手方法 | 確認する箇所 | その他 |
---|---|---|---|
分電盤を見る | 玄関、廊下、洗面所など | 主幹ブレーカーに記載されている数字(例:30A, 50A) | 分電盤を開ける必要がある |
検針票を見る | 電力会社から毎月送付 | 「契約電力」「契約アンペア」といった項目 | 見方が分からなければ電力会社に問い合わせ |
インターネットで確認 | 電力会社のウェブサイト | 「契約内容の確認」といったメニュー | 電力会社によって確認方法が異なる場合がある。分からなければ電力会社に問い合わせ |
適切な電気容量の選び方
家庭で快適に電気を使い続けるためには、適切な電気容量を選ぶことが非常に大切です。電気容量が小さすぎると、ブレーカーが落ちて電気が使えなくなるだけでなく、家電製品の寿命を縮める原因にもなります。反対に、大きすぎる容量を選んでも、基本料金が高くなるだけでメリットはありません。最適な容量を選ぶには、まず現在の電気の使い方を把握しましょう。
普段、どのくらいの電化製品を同時に使っていますか?電子レンジで調理しながら、洗濯機を回し、テレビを見ている、といったことはありませんか?ドライヤーや掃除機など、瞬間的に大きな電力を使う家電製品も考慮する必要があります。炊飯器、冷蔵庫、エアコン、照明器具など、常用している家電製品の消費電力も確認しておきましょう。これらの家電製品の消費電力の合計が、契約している電気容量を超えると、ブレーカーが作動します。
さらに、今後新しく家電製品を購入する予定がある場合も、その消費電力を考慮に入れる必要があります。例えば、IH調理器や電気自動車の充電設備は、多くの電力を消費します。近い将来、これらの導入を考えている方は、余裕を持った容量を選んでおくと安心です。
現在の電気使用量に加え、将来のことも考えて、少し余裕を持った容量を選ぶことをおすすめします。ただし、必要以上に大きな容量を選んでも、基本料金が上がるだけで無駄なコストが発生します。そのため、将来の電気使用量を予測しつつ、最適な容量を選ぶことが重要です。電気容量の変更は電力会社への連絡が必要になりますので、一度現在の契約内容を確認し、最適な容量を選び、快適な電気生活を送りましょう。
電気容量の選択 | 問題点 | 対策 |
---|---|---|
小さすぎる | ブレーカーが落ちる。家電製品の寿命が縮む。 | 現在の電気使用量を把握する。 同時に使用する家電製品の消費電力を確認する。 瞬間的に大電力を使う家電製品も考慮する。 |
大きすぎる | 基本料金が高くなる。 | 必要以上の容量を選ばない。 |
最適な容量 | 現在の使用量 + 将来の増加分 + 少しの余裕 電力会社に連絡して容量変更 |
電気容量変更の手続き
電気容量の変更は、暮らしの変化に合わせて行う大切な手続きです。容量が足りないとブレーカーが落ちたり、逆に大きすぎるとムダな基本料金を支払うことになります。このため、電気の使用状況を把握し、最適な容量に見直すことが大切です。電気容量の変更は、電力会社への連絡が必要です。まずは契約している電力会社のお客様センターなどに問い合わせを行いましょう。インターネットで手続きできる電力会社もあります。
変更手続きは、電話やインターネットで行います。電力会社に氏名や住所、現在の契約アンペア数などを伝え、希望するアンペア数を伝えます。この時、現在の電気の使用状況や、変更したい理由を伝えることで、担当者から適切なアドバイスをもらえるでしょう。電力会社によっては、変更に必要な書類の提出を求められる場合がありますので、指示に従いましょう。
変更にかかる費用や日数は電力会社によって異なります。一般的には数千円から一万円程度で、変更手続き自体は数日から数週間で完了します。ただし、電気容量の変更に伴い、自宅の電気設備の工事が必要になる場合があります。例えば、分電盤の交換や配線の変更などです。工事が必要な場合は、電力会社から指定された工事店か、自分で選んだ工事店に依頼することになります。工事費用は別途発生し、工事内容によって金額が変わりますので、事前に確認することが大切です。数万円かかる場合もあります。
電気容量の変更は、生活スタイルの変化に合わせて行いましょう。例えば、家族が増えたり、家で仕事をする機会が増えて電気の使用量が増えた場合は、容量の増設を検討しましょう。ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、容量不足のサインです。一方で、家族が減ったり、生活スタイルが変わり電気の使用量が減った場合は、容量を減らすことで基本料金を節約できます。電気料金を見直す際には、電気容量についても一度確認することをおすすめします。
項目 | 内容 |
---|---|
電気容量変更の必要性 | 容量不足によるブレーカー落下防止、過剰容量による基本料金の無駄をなくす |
変更手順 | 1. 電力会社に連絡(電話、インターネット) 2. 氏名、住所、現在の契約アンペア数、希望アンペア数を伝える 3. 必要に応じて書類提出 4. 電力会社指定または自分で選んだ工事店に工事依頼(場合により) |
変更費用 | 数千円~1万円程度(電力会社への手続き費用) 工事費用は別途(数万円の場合も) |
変更期間 | 数日~数週間(電力会社への手続き) 工事期間は別途 |
変更検討のタイミング | 家族構成の変化、在宅勤務増加による使用量増加、ブレーカー頻繁落下時、家族減少・生活スタイル変化による使用量減少時 |
ブレーカーが落ちた時の対処法
家の中で突然電気が消えてしまう、いわゆる停電。これは多くの場合、ブレーカーが落ちたことが原因です。慌てずに、落ち着いて対処すれば、たいていの場合は自分で復旧できます。停電が起きたら、まずはどの電化製品が原因かを探ることが大切です。多くの電化製品を同時に使っていた場合は、特に注意が必要です。消費電力の大きい電気器具、例えばエアコンや電子レンジ、ドライヤーなどは、大きな電力を必要とします。これらの機器を同時に使用すると、ブレーカーの許容量を超えてしまい、電気が遮断されることがあります。ですから、まずはこれらの消費電力の大きい電化製品からプラグを抜いていきましょう。
原因と思われる電化製品のプラグを全て抜いたら、次に分電盤を確認します。分電盤はたいてい玄関や廊下の壁に設置されています。分電盤を開けると、小さなスイッチがいくつか並んでいます。これがブレーカーです。ブレーカーが落ちていると、スイッチが下がった状態になっています。この下がっているスイッチを元の位置まで押し上げれば、電気が復旧します。もしブレーカーが上がってもすぐに落ちてしまう場合は、契約している電気の容量が足りていない可能性があります。この場合は、電力会社に連絡して、契約アンペア数の変更を検討しましょう。
また、タコ足配線にも注意が必要です。一つのコンセントにたくさんのプラグを差し込むタコ足配線は、電線の負担を増大させ、発熱や発火の原因となるばかりでなく、ブレーカーが落ちる原因にもなります。配線環境を見直し、タコ足配線を解消することも重要です。さらに、古い配線もブレーカーが落ちる原因の一つです。配線が古くなると、絶縁体の劣化により漏電しやすくなり、ブレーカーが作動することがあります。配線が古くなっている場合は、電気工事店に相談して配線工事を行いましょう。ブレーカーが落ちるのは、家の中の電気系統に何らかの問題が発生しているサインです。原因を特定し適切な対処をすることで、安全で快適な暮らしを維持しましょう。
停電時の対処 | 詳細 |
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原因特定 | どの電化製品が原因か探る。消費電力の大きい電化製品(エアコン、電子レンジ、ドライヤーなど)を同時に使用していないか確認。 |
電化製品のプラグを抜く | 原因と思われる電化製品のプラグを全て抜く。 |
分電盤の確認 | 分電盤を開けて、落ちているブレーカー(スイッチが下がっている)を元の位置まで押し上げる。 |
ブレーカーがすぐ落ちる場合 | 契約アンペア数が足りていない可能性。電力会社に連絡。 |
タコ足配線 | タコ足配線を解消。 |
古い配線 | 電気工事店に相談し配線工事を行う。 |