家の電気容量:知っておくべき基礎知識
電気容量とは、ご家庭にどのくらいの量の電気を一度に送ることができるかを表す値です。水道の蛇口をイメージしてみてください。蛇口の口が大きければたくさんの水を一度に出せますが、小さければ少ししか出せません。この蛇口の口の大きさが、電気でいうところの電気容量に当たるわけです。電気容量の単位はアンペア(A)で表され、多くの家庭では30アンペアが標準となっています。
近年、家庭では様々な電化製品が使われるようになり、同時に多くの電気を使うことが増えました。たとえば、暑い夏の日にエアコンを使いながら、電子レンジで料理を温め、さらに洗濯機や乾燥機を同時に使うと、30アンペアでは電気が足りなくなることがあります。電気が足りなくなると、ブレーカーが作動して電気が遮断されてしまいます。ブレーカーが落ちるのは、電気容量を超える電流が流れ、配線などが過熱して火災になるのを防ぐためです。
このような事態を防ぐために、40アンペア、50アンペア、中には60アンペアといった大きな電気容量の契約をする家庭も増えてきました。電気容量は電力会社との契約によって決まり、毎月の基本料金に影響します。容量が大きければ基本料金も高くなりますが、多くの電化製品を同時に使ってもブレーカーが落ちにくくなるというメリットがあります。
オール電化住宅や太陽光発電システムを設置する場合は、多くの電気を使うため、電気容量の見直しが必要となるケースもあります。快適に電化製品を使うためには、現在の生活スタイルや将来の電力消費量を考え、適切な電気容量を選ぶことが大切です。