オール電化

家庭用エネルギーシステム（TES）は、ガスでお湯を沸かし、そのお湯を使って家全体の冷暖房、除湿、そして給湯を行う、大変便利な仕組みです。TESは元々東京ガスが開発したシステムですが、今では多くのガス会社が同じような仕組みのシステムを提供しています。 TESの心臓部となるのは、家の外やバルコニーに設置される大型のガス給湯器です。この給湯器で温められたお湯が、家中に張り巡らされた配管を通じて各部屋の冷暖房機へと送られます。各部屋の冷暖房機は、この温水を熱源として冷暖房や除湿を行います。夏は温水を使って冷房を行い、冬は温水を使って暖房を行うのです。また、除湿機能もこの温水を利用しています。 TESの大きな利点は、一台のガス給湯器で家全体の冷暖房と給湯をまかなえることです。キッチンやお風呂、洗面所のお湯も、このガス給湯器で沸かしたお湯が使われます。つまり、一台で何役もこなせるため、とても効率的です。お湯を沸かすエネルギーを様々な用途に活用できるので、無駄がありません。 TESは、ガスを燃焼させて直接空気を温めるタイプの暖房とは違い、温水を循環させて冷暖房を行うため、空気を汚しません。ガスを燃やす暖房機の場合、燃焼によって発生する二酸化炭素や窒素酸化物などの排出ガスが室内に放出される可能性がありますが、TESではそのような心配がありません。これは、小さなお子さんやご高齢の方がいる家庭、アレルギーをお持ちの方にとって、大きな利点と言えるでしょう。新鮮な空気の中で快適に過ごすことができます。 TESは、快適性、効率性、そして健康面にも配慮した、大変優れた家庭用エネルギーシステムです。導入を検討してみる価値は大いにあります。