ケヤキ

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素材

美しい杢板:リフォームで個性を演出

杢板とは、木が成長する過程で、様々な環境要因の影響を受けて生まれた、美しい模様を持つ板材のことです。木目だけでなく、節や色合いの変化、縮み杢、鳥眼杢、スポルテッド杢など、様々な模様が複雑に絡み合い、まるで自然が描いた絵画のようです。一つとして同じ模様は存在せず、その希少性と独特の風合いが、空間に個性と高級感を与えます。 リフォームで杢板を取り入れる場所は様々です。床材として使用すれば、足元から温もりと高級感が広がり、部屋全体の雰囲気を格調高く演出します。壁材として使用すれば、まるで美術館にいるかのような芸術的な空間を創造できます。また、家具や建具の一部に杢板を使用することで、空間にアクセントを加え、より洗練された印象を与えることができます。どこにどのように使用するかは、住む人の好みやライフスタイル、そして家の雰囲気に合わせて自由に選ぶことができます。 杢板の魅力は、その美しさだけではありません。木本来の温もりや自然の力強さを感じられることも大きな魅力の一つです。木は古くから人々に親しまれてきた自然素材であり、その温もりや香りは、私たちに安らぎと癒やしを与えてくれます。また、杢板は経年変化を楽しむこともできます。使い込むほどに深みが増し、色合いや風合いが変化していく様子は、まるで生きているかのようです。そして、その変化は世界に一つだけの、自分だけのものになっていきます。自然の芸術品ともいえる杢板は、リフォームを通して、ありきたりな空間を特別な空間に変え、住む人の心を豊かにしてくれるでしょう。
工法

大引き:家の土台となる重要な役割

家は、様々な部材が組み合わさって出来ています。その中で、床を支える重要な役割を担っているのが「大引き」です。まるで縁の下の力持ちのように、普段は目に触れることはありませんが、私たちが安心して暮らせるのも、この大引きがしっかりと床を支えてくれているおかげです。 大引きとは、一階の床組において、床を支える水平方向の部材のことです。床板を直接支える「根太」と呼ばれる部材があり、その根太を支えているのが大引きです。つまり、地面から順番に土台、大引き、根太、床板という構造になっています。大引きは、土台の上に一定の間隔で設置され、根太の荷重を受け止め、それを土台に伝えます。 大引きの寸法や間隔は、家の大きさや構造、床材の種類によって異なります。適切な寸法や間隔で設置されていないと、床が沈んだり、きしんだりすることがあります。そのため、住宅の設計段階で、建物の重さや間取りなどを考慮して、大引きの寸法や間隔を綿密に計算する必要があります。 大引きには、主に乾燥した木材が使用されます。木材は、強度が高く、加工しやすいというメリットがある一方、湿気に弱いというデメリットもあります。そのため、大引きは、シロアリや腐朽菌の被害を受けないように、防腐処理が施されます。また、床下の換気を良くすることで、湿気を防ぎ、大引きの耐久性を高めることも重要です。 このように、大引きは、家の構造を支える上で、無くてはならない重要な部材です。普段は目にすることはありませんが、家の土台を支え、私たちの生活を支えているという点で、非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。