スレート瓦

記事数:(1)

素材

スレート瓦:屋根材の選び方

スレート瓦とは、建物の屋根を覆うために使われる薄い板状の屋根材です。大きく分けて、天然由来の素材から作られる天然スレートと、人工的に製造される人工スレートの二種類があります。 天然スレートは、粘板岩などの天然の石を薄く剥がして作られます。長い年月をかけて自然の中で形成された石であるため、独特の風合いと高級感があり、耐久性にも優れています。一枚一枚の色や模様が異なり、それが重なり合うことで生まれる自然な美しさは、他の屋根材では表現できません。しかし、天然素材であるがゆえに価格が高く、加工や施工にも高い技術が必要となります。そのため、近年では新築よりも、古くからある建物の修復などで使われることが多いです。 一方、人工スレートは、セメントに繊維質の材料などを混ぜて板状に固めて作られます。天然スレートに比べて価格が安く、様々な色や形に加工できることが大きな特徴です。そのため、住宅のデザインに合わせて自由に選ぶことができ、施工のしやすさも魅力です。また、近年では軽量化が進み、建物の構造への負担を軽減できる製品も増えています。環境への配慮から、 recycled資源を材料に用いた人工スレートも登場し、人気を集めています。 どちらのスレート瓦にもそれぞれメリット・デメリットがあります。天然スレートは高価ですが、独特の美しさと耐久性があり、長い目で見れば経済的と言えるかもしれません。人工スレートは安価でデザイン性が高く、施工も容易ですが、天然スレートほどの耐久性はありません。住宅の外観デザイン、予算、そして環境性能などを考慮して、どちらの瓦を選ぶか検討することが大切です。