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ISDN回線とは?その特徴と現代における役割

ISDNとは、「サービス総合デジタル網」を省略した呼び方です。これは、世界共通で使われているデジタル通信の規格です。従来のアナログ電話回線に比べて、より速く、クリアな音声で通話できるデジタル通信を実現する技術として開発されました。 ISDNの大きな特徴は、音声だけでなく、写真や動画など、データ量の多い情報もスムーズに送受信できることです。従来のアナログ回線では、音声通話以外のデータ通信は速度が遅く、大きなデータを送受信するには時間がかかっていましたが、ISDNはデジタル通信なので、そのような問題を解消できました。また、複数の通信経路を同時に利用できるため、電話で話しながら、インターネットで情報検索したり、ファックスを送信したりすることも可能です。これは、アナログ回線では不可能だった大きな利点です。 かつては、インターネットに接続する手段として、ISDNは大変注目を集めました。電話回線を使うよりもはるかに速く、安定した通信が可能だったため、企業だけでなく、一般家庭でも広く利用されるようになりました。当時としては画期的な通信速度であり、インターネットの普及に大きく貢献しました。しかし、光ファイバーなどのさらに高速な通信技術が登場したことで、現在では主流ではなくなりつつあります。それでも、一部の地域や特定の用途では、現在もISDNが利用されています。安定した通信品質が必要な場合や、光ファイバーなどの高速通信回線が利用できない地域では、ISDNは今でも重要な通信手段となっています。