バランス釜:知っておくべきメリットとデメリット
バランス釜とは、お風呂の湯を沸かす機械である風呂釜の一種で、浴室の中に設置されます。その名前の通り、給気と排気をバランスよく屋外から行うのが大きな特徴です。
一般的な風呂釜の中には、浴室内の空気を利用して燃焼を行うものもあります。このようなタイプでは、換気が不十分だと、燃焼によって浴室内の空気が汚れてしまうことがあります。しかし、バランス釜は燃焼に必要な空気を屋外から取り込むため、浴室内の空気は汚れません。つまり、窓が小さく換気が難しい浴室でも、安心して使用できるのです。
また、バランス釜は屋外から空気を取り込むため、不完全燃焼のリスクが低く、一酸化炭素中毒の心配も少なくなります。さらに、点火に乾電池を使用しているため、停電時でもお湯を沸かすことができます。災害時でも温かいお風呂に入れるのは大きな利点と言えるでしょう。
かつては集合住宅を中心に広く普及していましたが、近年では給湯器やエコキュートなど、より高効率で便利な給湯設備が登場し、主流となりつつあります。そのため、新しくバランス釜を設置する機会は少なくなっています。むしろ、既に設置されているバランス釜を交換するか、修理して使い続けるかを検討する場面の方が多いかもしれません。
交換する場合には、浴室の構造によっては工事が必要になることもあります。費用や手間を考慮し、ご自宅の状況に合った選択をすることが大切です。