ラスボード

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塗り壁の下地材:ラスボード

家の壁を作る際には、最終的な仕上げ材である壁紙や塗料を柱や梁に直接塗ることはできません。その理由は、柱や梁は木材でできており、木材は湿気を吸ったり吐いたりすることで伸縮するため、直接塗料などを塗るとひび割れなどが起こりやすくなるからです。そのため、仕上げ材と柱や梁の間には下地材が必要となります。 この下地材には様々な種類がありますが、代表的なものの一つがラスボードです。ラスボードは、石膏を芯材として、その両面を特殊な紙で覆った板状の建材です。石膏は不燃材料であり、火に強いという特徴があります。また、加工がしやすく、比較的安価であることもメリットです。ラスボードの表面には、小さな穴が無数に開いています。この穴は、塗り壁材との接着力を高める重要な役割を果たします。塗り壁材を塗ると、この穴に入り込み、しっかりと固定されるため、剥がれ落ちにくくなります。 ラスボードは、主に漆喰やプラスターなどの塗り壁の下地として使用されます。漆喰は、消石灰を主成分とした日本の伝統的な壁材で、調湿性や防火性に優れています。プラスターは、石膏などを主成分とした西洋風の壁材で、滑らかで美しい仕上がりになります。これらの塗り壁材とラスボードを組み合わせることで、建物の耐久性を向上させることができます。また、ラスボードは断熱性や遮音性にも優れているため、快適な住環境づくりにも貢献します。 近年では、ラスボード以外にも、石膏ボードや合板など、様々な下地材が使用されています。それぞれの材料には特徴があるので、住宅の構造や使用する仕上げ材、予算などを考慮して、適切な下地材を選ぶことが大切です。