再生可能エネルギー

生き物から生まれた資源、いわゆるバイオマスを原料とする燃料を、バイオマス燃料と言います。木や草、海藻などの植物、そして動物の排泄物なども含まれます。これらは、石油や石炭のような化石燃料とは大きく異なり、枯渇する心配のない、再生可能な資源です。つまり、使い続けても自然の力で再び生まれてくるため、枯渇の心配が少ないのです。 バイオマス燃料は、燃やすことで熱や電気を生み出すことができます。身近な例としては、木質ペレットが挙げられます。これは、木を細かく砕き、ギュッと押し固めて作られた小さな燃料で、ストーブやボイラーで使われています。まるで小さな木炭のような見た目で、燃やすと暖かさをもたらしてくれます。 次に、バイオディーゼルについて説明します。これは、植物油や、飲食店で使用された後の廃食用油から作られる燃料です。軽油の代わりにディーゼルエンジンで使うことができ、トラックやバスなどの大型車両でも利用が可能です。 バイオエタノールもバイオマス燃料の一種です。サトウキビやトウモロコシなどの植物に含まれる糖分を発酵させて作られます。ガソリンに混ぜて使うことができ、自動車の燃料として利用されています。 これらのバイオマス燃料は、地球温暖化対策としても重要な役割を担っています。化石燃料を燃やすと、大気中に二酸化炭素が増え、地球の気温が上がってしまうことが問題となっています。しかし、バイオマス燃料は、成長過程で二酸化炭素を吸収しているため、燃やしても大気中の二酸化炭素の量を大きく増やすことがありません。そのため、地球環境への負担が少ない、環境に優しい燃料と言えるのです。 持続可能な社会を実現するために、バイオマス燃料は大きな期待を寄せられています。地球環境を守りながら、必要なエネルギーを確保できる、将来有望な燃料と言えるでしょう。