根太床:知っておくべき基礎知識
根太床とは、家の床を支えるための仕組みの一つで、床組の中でも簡易な構造です。
家を建てる際、床を作るにはまず土台となる基礎の上に床を支える骨組みを作ります。根太床の場合、この骨組みに「根太」と呼ばれる横木を直接床下に渡していきます。この根太の上に床板を張ることで、人が歩ける床が完成します。
根太床は、大引きや床梁といった、根太よりも太くて丈夫な部材を使いません。そのため、構造が単純で、工事も比較的簡単です。また、使う材料が少ないため、費用を抑えることもできます。
しかし、根太だけで床を支えるため、大引きや床梁を使った丈夫な床組と比べると、重いものを支える力や、音を遮る力は劣ります。例えば、ピアノなどの重いものを置いたり、階下への音が気になる場所に使うのはあまり向きません。
そのため、根太床は、廊下や洗面所、トイレなど、比較的狭い場所や、あまり重いものを置かない場所に用いられることが多いです。
根太床は「単床」とも呼ばれ、シンプルな構造のため、リフォームや増築などの小規模な工事にもよく使われます。例えば、部屋の一部を増築する場合や、床の張替え工事などにも適しています。
このように、根太床は、構造が単純で費用を抑えられる一方、耐荷重や遮音性には限界があるため、適材適所で用いることが大切です。