
床框:和室の格式を高める重要な化粧材
和室の床の間正面、人が座った時に目に入る立ち上がりの部分に床框は取り付けられます。床の間とは、日本の伝統家屋において、掛け軸や生花を飾り、部屋の格式を高める特別な場所です。その床の間の顔とも言えるのが、この床框です。
床框は、単なる仕切りではなく、床の間の雰囲気を決定づける重要な要素です。床框に使われる木材や仕上げ方によって、床の間全体の印象、さらには和室全体の雰囲気が大きく変わります。例えば、落ち着いた色合いで重厚感のある木材を使えば、静かで厳かな雰囲気を醸し出せます。一方、明るい色合いで木目が美しい木材を選べば、華やかで開放的な印象になります。
床框の形状も様々です。直線的なものだけでなく、緩やかな曲線を描いたものもあります。また、表面の仕上げも、滑らかに磨き上げたものや、あえて粗削りの風合いを残したものなど、多様な選択肢があります。これらの形状や仕上げの違いによって、床の間の表情は大きく変化します。リフォームの際には、和室全体の雰囲気や、床の間に飾るものとの調和を考えて、最適な床框を選びましょう。
床框は、和室の美意識を体現する重要な部分です。リフォームの際には、その素材、形状、仕上げなど、細部にまでこだわって選び、自分らしい和空間を創造しましょう。床の間の広さや、他の建具とのバランスも考慮することが大切です。じっくりと時間をかけて選定することで、より満足度の高いリフォームを実現できるでしょう。