記事数:(1)

その他

知っておきたい「坪」の話

「坪」とは、日本で昔から使われてきた面積の単位です。畳二枚分の広さとほぼ同じで、土地や家の広さを表す時に使われます。今でも、不動産の広告などでよく見かけます。坪の起源は、尺貫法という昔の単位系にあります。尺貫法は、尺や貫といった単位を使うもので、現在広く使われているメートル法とは別の体系です。 坪をメートル法に換算すると、少し分かりにくい数字になります。一坪は約三・三〇五七八五平方メートルですが、通常は約三・三平方メートルとして計算されます。このように概算を使うと、計算は簡単になりますが、正確な面積を把握しにくくなるという欠点もあります。 なぜ畳二枚分で一坪なのかというと、昔の日本の住まいは畳を基準に部屋の大きさが決められていたからです。畳の大きさは地方によって多少異なりますが、ほぼ一畳で約一・六二平方メートルです。そのため、二枚で約三・二四平方メートルとなり、一坪の約三・三平方メートルとほぼ同じ広さになります。 現代では、メートル法が主流となっていますが、不動産業界では、坪という単位が今もなお広く使われています。これは、坪という単位が、日本人にとって面積をイメージしやすいという点と、長年の慣習からきていると考えられます。しかし、メートル法との併用は、混乱を招く可能性もあるため、注意が必要です。将来的には、メートル法への完全移行が進むかもしれませんが、当面の間は、坪という単位も私たちの生活の中で使われ続けるでしょう。