
図面を読み解く:分一とは?
家の改修を行うにあたって、設計図を読み解くことはとても大切です。設計図には、家の骨組みや大きさ、設備などが細かく書き込まれています。設計図を理解するために欠かせない要素の一つに、縮尺があります。縮尺は、設計図上の長さが実際の何分の一にあたるかを示すもので、「分一」とも呼ばれます。 この分一を理解することで、設計図に書かれた寸法を実際の寸法に置き換えて、改修の計画を立てることができます。
例えば、五十分の一で描かれた設計図では、設計図上の1cmが実際の50cmにあたります。つまり、設計図上で2cmの長さであれば、実際の寸法は100cm、すなわち1mとなります。同様に、設計図上で5cmの長さであれば、実際の寸法は250cm、つまり2.5mとなります。このように、分一を使うことで、設計図上の寸法を簡単に実際の寸法に変換することができます。
設計図に寸法が書き込まれていない場合でも、分一と定規を使って長さを測ることで、必要な寸法を把握することができます。この作業を「分一ではかる」と言い、改修を行う上で非常に役立ちます。例えば、新しく棚を作りたい場合、設置場所の設計図上の長さを定規で測り、分一を掛けて実際の寸法を計算することで、棚の適切な大きさを決めることができます。
また、分一は設計図の種類によって異なります。例えば、家の全体像を示す設計図では、二百分の一や四百分の一といった小さい分一が使われることが多い一方、部屋の細かい部分を示す設計図では、五十分の一や百分の一といった大きい分一が使われます。設計図を見る際には、必ず分一を確認するようにしましょう。分一は、設計図を読み解くための重要な手がかりとなるので、しっかりと理解しておきましょう。