床工事

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快適な空間を創出する置き床

置き床とは、フリーアクセスフロアとも呼ばれる床構造のことです。簡単に言うと、コンクリートの土台の上に空間を作り、その上に床板を敷く二重構造になっています。この床下の空間が、置き床の様々な利点の源となっています。 まず、この空間には電気の配線や水道管、ガス管などを自由に収納できます。そのため、オフィスビルや計算機をたくさん置く建物などでよく使われています。事務所などでよく見かける事務用の床も、この置き床の一種です。配線などを床下に隠すことで、見た目がすっきりするだけでなく、机や仕切りの配置換えもしやすくなります。 置き床は、住宅にも取り入れることができます。床下に空間を作ることで、床暖房の設置が容易になります。温水を循環させるための配管や、電気を熱に変えるための器具などを、床を壊すことなく設置できるからです。また、収納場所としても活用できます。普段使わない季節の飾りや、趣味の道具などを収納するスペースとして利用すれば、家の中を広く使うことができます。 さらに、置き床には防音効果を高める効果もあります。二重構造になっていることで、下の階の生活音が伝わりにくくなります。マンションやアパートなど、集合住宅で暮らす際に気になる騒音を軽減するのに役立ちます。 このように、置き床は、建物の種類や用途を問わず、様々な利点をもたらす優れた床構造です。オフィスビルやデータセンターだけでなく、一般住宅にも導入することで、快適な空間を作ることができます。
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マンションリフォームで人気のフリーフロアとは?

家の床材には様々な種類があり、大きく分けて「根太床」と「フリーフロア」の二種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自宅のリフォームに適した工法を選びましょう。 まず、根太床について説明します。根太床は、木材の角材を床下に格子状に組んで固定し、その上に床板を張る伝統的な工法です。根太と呼ばれる角材が、床を支える骨組みの役割を果たします。この工法は、日本の風土に適しており、湿気が多い環境でも耐久性が高いことが特徴です。また、根太と床板の間に空間ができるため、断熱性や遮音性を高める効果も期待できます。さらに、この空間を利用して配管や配線を通すことも可能です。しかし、工事の手間がかかるため、フリーフロアに比べて費用が高くなる傾向があります。 次に、フリーフロアについて説明します。フリーフロアは、コンクリートの床スラブの上に直接、高さ調整のできる支持脚を設置し、その上に床板を張る工法です。マンションなどの集合住宅で多く採用されています。根太床のように床下に空間を設ける必要がないため、工期が短く、費用を抑えることができるというメリットがあります。また、床の高さを自由に調整できるため、バリアフリー化もしやすい工法です。しかし、コンクリートスラブに直接床材を敷くため、根太床に比べて断熱性や遮音性が劣る場合があります。 このように、根太床とフリーフロアにはそれぞれメリット・デメリットがあります。リフォームの際には、建物の構造やご自身の予算、求める性能などを考慮して、どちらの工法が適しているか、専門家とよく相談することが大切です。床材の種類も、無垢材や複合フローリングなど様々な選択肢があります。床材と工法を適切に組み合わせることで、快適で機能的な住まいを実現することができます。