引掛け桟瓦葺き

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工法

地震に強い!引掛け桟瓦葺き屋根

瓦屋根は日本の住宅で古くから使われてきた屋根材であり、その種類も多岐にわたります。現代の住宅で最も普及しているのは、引掛け桟瓦葺きという工法です。この工法の特徴は、瓦を固定する方法にあります。従来の瓦葺きでは、瓦を釘や針金で固定していましたが、引掛け桟瓦葺きでは瓦の裏側に取り付けられた引っ掛け用の突起を用いて、屋根の野地板に固定された横桟に引っ掛けて固定します。釘や針金を使わないため、施工が簡単になり、工期短縮にも繋がります。また、熟練の職人による高度な技術を必要としないため、人件費の削減も期待できます。 さらに、引掛け桟瓦葺きは、他の工法と比べて屋根の重量が軽いという利点も持ちます。屋根が軽いと、建物全体の重量が軽減され、地震の際の揺れを小さくすることができます。耐震性の向上に繋がるため、地震が多い日本では特に重要な要素と言えるでしょう。また、建物への負担が軽減されることで、建物の寿命を延ばす効果も期待できます。 瓦の種類としては、粘土瓦とセメント瓦が主流です。粘土瓦は、粘土を高温で焼き固めて作られるため、耐久性が高く、美しい光沢が長持ちします。一方、セメント瓦は、セメントを主原料として作られるため、粘土瓦に比べて価格が安く、様々な色や形状に加工しやすいという特徴があります。どちらもそれぞれに長所と短所があるので、予算や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。瓦屋根は初期費用は高額になりますが、耐久性が高く、メンテナンスをしっかり行えば数十年持つため、長い目で見れば経済的な屋根材と言えるでしょう。瓦屋根を選ぶ際には、瓦の種類だけでなく、施工方法についてもきちんと理解しておくことが大切です。