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法規

住まいと環境:PRTR法への配慮

私たちの暮らしを支える住まい。そこには、壁や床などの建材、色鮮やかな塗料、くつろぎを与える家具など、様々なものが使われています。実は、これらの多くのものに化学物質が使われていることをご存知でしょうか。暮らしを便利で快適にする一方で、私たちの健康や周囲の環境に悪影響を及ぼす可能性のある化学物質も含まれているのです。 例えば、新築やリフォーム直後の家に住み始めてから、頭痛やめまい、吐き気などの症状に悩まされる「シックハウス症候群」。その原因となる揮発性有機化合物(VOC)は、建材や塗料、接着剤などから放出されます。目には見えませんが、空気中に漂い、私たちの体に少しずつ入り込んでいくのです。また、家の断熱材として広く使われてきた特定フロンは、地球のオゾン層を破壊することが知られています。オゾン層は太陽からの有害な紫外線を遮る役割を果たしており、破壊されると私たち人間の健康や生態系への影響が懸念されます。 だからこそ、住まいをリフォームする際には、使用する材料に含まれる化学物質についてしっかりと確認することが大切です。家の快適さや美しさだけでなく、健康や環境への影響にも気を配らなくてはなりません。具体的には、化学物質の放出量が少ない、あるいは放出されない材料を選ぶことが重要です。例えば、天然素材を使った建材や塗料は、化学物質の含有量が少ないため、健康や環境への負担を減らすことができます。また、家具を選ぶ際にも、VOCの放出が少ない製品を選ぶようにしましょう。 少しの手間をかけるだけで、家族みんなが安心して暮らせる、健康で環境に優しい住まいを実現できるのです。リフォーム会社に相談する際も、材料の安全性や環境への配慮について積極的に質問し、より良い選択をしていきましょう。