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家具を守る!熱線吸収ガラス

熱線吸収ガラスとは、太陽光に含まれる熱線を吸収する特別なガラスです。普通のガラスと比べてみると、見た目は少し色がついているのが分かります。これは、ガラスを作る時に、ニッケルやコバルト、鉄、セレンといった金属を少しだけ混ぜているからです。 これらの金属は、太陽光の中で、目には見えない紫外線をよく吸収する性質を持っています。紫外線は、肌の日焼けの原因となるだけでなく、室内の家具やカーテンの色褪せ、劣化を早める大きな原因でもあります。熱線吸収ガラスはこの紫外線を吸収してくれるので、室内の家具や調度品などを紫外線によるダメージから守ってくれるのです。 また、熱線吸収ガラスは紫外線だけでなく、熱を持つ赤外線も一部吸収するため、室内の温度上昇を抑える効果も期待できます。夏の強い日差しで部屋が暑くなるのを防いでくれるので、冷房を使う量も減らせます。つまり、省エネルギーにも繋がると言えるでしょう。 しかし、熱線を吸収するということは、ガラス自体が熱を持つということでもあります。そのため、熱割れと呼ばれる現象が起こる可能性も少し高くなります。熱割れとは、ガラスの一部が熱くなって膨張し、他の冷たい部分との温度差が大きくなった時に、ガラスにひびが入ったり割れたりする現象です。特に、影ができやすい場所や、カーテンなどで一部分が覆われている場合に起こりやすいため、注意が必要です。 このように、熱線吸収ガラスは、紫外線カットや断熱効果といったメリットがある一方で、熱割れの可能性も考慮しなければなりません。家のどこに使うか、目的や環境に合わせて適切に選ぶことが大切です。