炭素繊維で耐震補強
この工事は、建物の基礎を強くするために、炭素繊維を使ったシートを貼り付ける工事です。工事の名前は炭素繊維補強工事といいます。
炭素繊維という材料は、とても軽く、丈夫なことで知られています。同じ重さで比べると、鉄よりも10倍も強いのです。この丈夫な炭素繊維でできたシートを、エポキシ樹脂という接着剤を使って、基礎のコンクリートにしっかりと貼り付けます。エポキシ樹脂は、コンクリートと炭素繊維シートを強力に接着させる役割を果たします。
この工事を行うことで、地震が起きた時にも建物が倒れにくくなります。耐震性が向上するだけでなく、建物を壊さずに工事を行うことができるため、住みながら工事をすることが可能です。工事中は、一時的に移動が必要となる場合もありますが、基本的には普段通りの生活を送ることができます。
この工事は、鉄筋コンクリート造の建物だけでなく、コンクリートブロック造や、レンガなどを積み上げて作られた組積造の建物にも行うことができます。様々な種類の建物に対応できるため、多くの建物で耐震性を高めるために役立っています。
また、工事期間は比較的短く、建物の規模や状況にもよりますが、数日で完了する場合もあります。工事に伴う騒音や振動も比較的少ないため、近隣の方への負担も軽減できます。このように、炭素繊維補強工事は、建物の耐震性を高めるための有効な手段として注目されています。