片開き窓:設置前に知っておきたい知識
片開き窓とは、蝶番を使って窓枠の片側に固定され、反対側を押したり引いたりして開閉する窓のことです。ちょうど扉のように、一方が軸となって動き、もう一方が弧を描くように開きます。この開閉方法から「押し出し窓」と呼ばれることもあります。
開き方には、家の内側に向かって開く「内開き」と、家の外側に向かって開く「外開き」の二種類があります。日本では、一般的に外開きが主流です。これは、雨水が窓枠に伝って室内に侵入するのを防ぐ効果が高いためです。また、強風時に窓が風圧で急に閉まってしまう危険性も低くなります。一方、内開きは、窓を開けた際に窓が室内に飛び出してくるため、家具の配置やカーテンの設置に工夫が必要です。部屋の広さによっては、圧迫感を感じてしまうこともあります。
片開き窓は、構造が単純なため、他の種類の窓と比べて比較的安価で設置できます。また、窓の開閉に必要な部品点数も少ないため、故障のリスクも低く、メンテナンスも簡単です。
設置場所を選ぶ際には、窓を開けた際に、窓の外側に出っ張る部分に注意が必要です。通行の邪魔にならないか、植木や物干し竿、隣家との境界などに干渉しないか、事前にしっかりと確認しましょう。例えば、庭に面した窓や、ベランダに面した窓などは、比較的設置しやすい場所です。
窓の大きさも重要な要素です。大きな窓は採光や通風を確保するのに優れていますが、開閉に必要なスペースも大きくなります。設置場所の広さや用途に合わせて、適切な大きさの窓を選びましょう。小さすぎる窓は、十分な換気ができない場合もあります。
このように、片開き窓は、シンプルな構造で安価、そしてメンテナンスも容易というメリットを持つ反面、設置場所や大きさの選定には注意が必要です。設置場所の状況や、家の外観とのバランスなども考慮に入れて、最適な片開き窓を選び、快適な住まいを実現しましょう。