リフォームで解消!ちりとは?
家の中をよく見てみると、柱と壁、そして壁と窓枠が出会う場所に、微妙な段差や隙間があることに気付くでしょう。これを「ちり」と言います。まるで、部品同士がぴったりとはまらず、わずかなズレが生じているかのようです。
具体的に見ていきましょう。例えば、柱の表面と壁の表面が完全に平らになっておらず、高低差が生まれている場合があります。また、壁と窓枠の間に細い隙間ができていることもあります。これらも「ちり」です。
特に、日本の伝統的な建築様式である真壁造りで、この「ちり」がよく見られます。真壁造りでは、柱が壁面から少し前に出ているため、柱と壁の間にどうしても小さな隙間ができてしまいます。これが「ちり」です。
この「ちり」は、建物の構造上、あえて設けられている場合もあります。木材は湿気を吸ったり吐いたりすることで伸縮します。この伸縮に対応するために、あらかじめ隙間を設けておくのです。しかし、「ちり」が必要以上に大きいと、見た目が悪くなるだけでなく、そこから隙間風が入り込んだり、埃が溜まりやすくなったりするなどの問題が生じます。
そのため、家のリフォームを行う際には、この「ちり」に適切な処置をすることが大切です。大きすぎる「ちり」は、パテなどで埋めたり、調整材を用いて修正することで、家の美観と機能性を向上させることができます。