
延焼を防ぐための家の工夫
お隣の家で火災が起こった時、自分の家にも火が燃え移ることを延焼と言います。火災は自身に降りかかる災難だけでなく、周りの家々にも大きな被害をもたらす恐ろしいものです。延焼しやすい場所は、主に道路の中心線や隣の家との境界線から近い場所です。具体的には、1階部分は境界線から3メートル以内、2階部分は5メートル以内の範囲が延焼の危険性が高いとされています。これは、火災の熱や炎の影響を受けやすい範囲です。
この範囲にある窓や壁、屋根は、特に注意が必要です。火災が発生すると、窓ガラスが割れて炎が家の中に侵入したり、壁や屋根に火が燃え移ったりする危険性があります。そのため、これらの部分には、念入りな防火対策が必要です。
窓ガラスには、防火性能の高いものを使用することをお勧めします。火災の熱に耐え、割れにくいガラスを選ぶことで、炎の侵入を防ぐ効果が期待できます。また、外壁は、燃えにくい材料で仕上げることが重要です。不燃材を使用することで、壁への延焼を遅らせ、被害を最小限に抑えることができます。
屋根も延焼しやすい部分です。屋根材は、不燃性の素材を選びましょう。軽い素材は燃え広がりやすいので、瓦など重量のある不燃材がより安全です。
普段から延焼しやすい部分に気を配り、適切な防火対策をしておくことが大切です。火災はいつ、どこで発生するか予測できません。日頃から備えを万全にすることで、大切な家を守り、安全な暮らしを実現できるでしょう。また、隣近所と協力して防火対策に取り組むことも、地域全体の安全を守る上で重要なことです。