腰組み図

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設計

大工の知恵、絵図板の秘密

家を建てる現場で大工さんが使う『絵図板』。これは一体どんなものでしょうか。一言で言えば、家の設計図を板に書き写したものです。設計図は通常、紙に描かれています。しかし、建築現場で紙の図面を広げておくのは、場所を取るだけでなく、風で飛ばされたり、雨や土で汚れたり、作業中に破れたりする心配があります。そこで活躍するのが、この丈夫な絵図板です。 絵図板には、家の土台となる基礎部分から始まり、各階の間取りを示す平面図、壁の組み立て方、屋根の構造など、家の構造に関するあらゆる情報が細かく書き込まれています。まるで、家の設計図をぎゅっと凝縮して、一枚の板に写し取ったかのようです。複雑な構造の屋根なども、分かりやすく書き写されているので、大工さんは絵図板を見るだけで、どの木材をどこにどう使うのかが一目で分かります。 家を作る際に、大工さんはこの絵図板を常に手元に置いて作業を進めます。一枚の絵図板を見ることで、家の全体像を把握できるだけでなく、細かな部分の構造まで確認できるため、大工さんにとって無くてはならない道具となっています。まるで、家づくりのための虎の巻、大工さんの知恵袋のような存在と言えるでしょう。最近では、コンピューターで設計図を作成し、現場でタブレット端末などを利用することも増えてきましたが、今でも多くの現場で、この昔ながらの絵図板が活躍しています。それは、一目見て全体を把握できるという点で、絵図板の利便性は今でも高く評価されているからです。