自然木

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変木:唯一無二の自然美を住まいに

変木とは、読んで字のごとく、変わった形をした木のことを指します。まっすぐ伸びた一般的な木材とは違い、曲がっていたり、節がたくさんあったり、時には大きくうねっていたりと、個性的な形をしているのが特徴です。まるで自然が描いた絵画のように、一つとして同じ形はなく、世界にたった一つの存在感があります。 このような変木は、規格に合わないことから、大量生産の建材としては使われません。しかし、規格外であるがゆえに、既製品にはない、自然本来の美しさが凝縮されているのです。長い年月をかけて、厳しい自然環境の中で育ち、独特の風合いを醸し出した変木は、まさに自然が生み出した芸術品と言えるでしょう。古くから、その希少性と美しさは高く評価され、茶室の床柱や装飾材として用いられてきました。わびさびの精神に通じる、変木の持つ独特の味わいは、見る人の心を和ませ、空間に静寂と落ち着きを与えてくれます。 現代の住宅においても、変木を取り入れることで、空間に個性と風格を添えることができます。無機質な空間に、変木の持つ温もりと自然の力強さが加わることで、住まいに安らぎと癒しをもたらしてくれるでしょう。リビングの梁や、玄関の飾り柱、あるいは家具の一部として取り入れるなど、様々な場所に活用できます。変木を活かした空間は、ありきたりの家とは違う、特別な住まいとなるでしょう。自然素材ならではの風合いは、時の流れとともに変化し、味わいを深めていきます。年月を重ねるごとに、より一層愛着が湧き、家族の歴史とともに歩む、かけがえのない存在となるはずです。まさに、自然の息吹を感じられる、唯一無二の空間を創り出すことができるのです。
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伐採材:家のリフォームへの活用

森林を整備したり、土地を開拓したりする際に切り出された木は、伐採材と呼ばれます。家を作る際には、まだ板に切り分けられておらず、乾燥などの加工もされていない木の状態のものを指します。切り出したままなので、木の皮がついていたり、枝や葉が残っていることもあります。 以前は、山を開墾したり、森を手入れしたりする際に出る木は、そのまま放置されたり、焼却処分されることも少なくありませんでした。しかし、最近は環境のことを考えたり、資源を無駄にしないように、伐採材を家づくりや家具作りに再び使う動きが盛んになっています。 伐採材は、すでに板材に加工されたものに比べて値段が安いことが多く、手に入りやすいといった良い点があります。また、木の種類も豊富で、その地域ならではの木を使うこともできます。 一方で、乾燥や加工がされていないため、そのまま使うには手間と技術が必要です。虫やカビによる腐敗を防ぐために、適切な処理をすることも欠かせません。また、木の強度や耐久性にも注意が必要です。伐採材を使うためには、木の状態をよく見極め、適切な処理をすることが大切になります。 伐採材をうまく活用することで、環境保護に貢献しながら、建材コストを抑えることができます。木の温もりや自然な風合いを生かした家づくりを楽しむことも可能です。しかし、伐採材を使う際には、専門家の助言を受けながら、計画的に進めることが重要です。適切な知識と技術を持つ職人さんとの連携も成功の鍵となります。