見切り材

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仕上げ

廻り子:空間の彩り

天井と壁が出会う場所に設置される廻り子。これは、単なる飾りではなく、部屋の印象を大きく左右する大切な部材です。廻り子は、天井と壁の間にできるわずかな隙間を覆い隠すことで、仕上がりの美しさを高めます。まるで額縁が絵画を引き立てるように、廻り子は空間全体を引き締め、洗練された雰囲気を作り出します。 廻り子の役割は、美観を高めるだけにとどまりません。和室では、畳と柱の間に隙間ができるのを防いだり、襖や障子の開閉をスムーズにするといった機能的な役割も担っています。また、壁と天井の素材の収縮や膨張によるひび割れを防ぐ効果もあります。 廻り子の素材選びも重要です。和室では、木の温もりを感じさせる木材がよく使われます。一方、洋室では、石膏ボードや樹脂製の廻り子が使われることが多いです。天井や壁の色や模様、部屋全体の雰囲気に合わせて素材や形を選ぶことで、空間に統一感を与え、より洗練された印象になります。 廻り子の形状も様々です。シンプルな角型から、曲線を描いた装飾的なものまで、多様なデザインがあります。部屋のスタイルに合わせて選ぶことで、個性を演出できます。 このように、廻り子は一見地味ながらも、空間の完成度を高める上で欠かせない存在です。まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。適切な廻り子を選ぶことで、住まいはより美しく、快適になります。