陶器質タイル

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半磁器質タイル:内装材の選び方

半磁器質タイルとは、磁器質タイルと陶器質タイルの特徴を併せ持った、中間的な性質を持つタイルです。磁器質タイルは、水分をほとんど吸収しないため、硬くて丈夫です。そのため、雨風や日光に晒される外壁や、人通りの多い床材など、厳しい環境で使用されることが多い材料です。一方、陶器質タイルは水分を吸収しやすく、磁器質タイルに比べると柔らかな材質です。その中間的な性質を持つ半磁器質タイルは、適度な吸水性と強度を兼ね備えています。 半磁器質タイルの吸水率は、一般的に3%から10%程度です。これは、磁器質タイルの1%以下、陶器質タイルの10%以上と比べると、まさに中間的な数値と言えます。半磁器質タイルの素地は白色や有色のものがあり、主に内装タイルとして使用されます。水回りにも使用できる磁器質タイルに比べると、吸水率の面でやや劣りますが、水回り以外の内装壁や床材であれば、十分な性能を発揮します。玄関や廊下、リビングなど、住宅の様々な場所で利用可能です。また、デザイン性も高く、様々な色や模様のタイルが販売されています。 価格の面でも、半磁器質タイルは魅力的です。一般的に、磁器質タイルは高価で、陶器質タイルは比較的安価です。半磁器質タイルは、その中間的な価格帯に位置しており、コストを抑えたい場合にも適しています。性能、デザイン、価格のバランスが良いことから、住宅のリフォームなどで広く利用されています。最近では、DIYで手軽に施工できる商品も増えており、人気が高まっています。
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陶器タイルの魅力:温もりある空間を作る

陶器タイルとは、粘土を主成分とした材料を高温で焼き固めた建材です。その歴史は古く、古代メソポタミア文明の時代から人々の暮らしと共にありました。遠い昔、メソポタミア地方では日干し煉瓦が主要な建材でしたが、より強度と耐久性を求めて、粘土を焼き固める技術が発展しました。これが陶器タイルの始まりと言われています。日本においても、瓦や土器といった形で古くから焼き物の技術が培われてきました。これらの技術は現代の陶器タイル作りにも受け継がれており、日本の風土に適した独特の風合いを持つタイルが数多く生み出されています。 陶器タイルは、焼く温度や作り方によって様々な種類に分けられます。一般的には1000度以上の高温で焼き上げることで、強度と耐久性が向上します。この高温で焼き締める工程こそが、陶器タイルの最大の特徴と言えるでしょう。さらに、表面にうわぐすりをかけることで、色のついた光沢のある仕上がりになります。このうわぐすりは釉薬と呼ばれ、ガラス質の成分を含んでいます。釉薬を施すことで、水や汚れを弾く効果が高まり、お手入れも簡単になります。また、釉薬によって様々な色や模様を表現できるため、デザインの幅も広がります。 現代の住宅では、床や壁の仕上げ材として広く使われています。その温かみのある見た目と、多様なデザインは、空間をより心地よく、美しく彩ります。また、耐久性にも優れているため、長期間にわたって美しさを保つことができます。近年では、技術の進歩により、より強度が高く、デザイン性に優れた陶器タイルが開発されています。自然素材ならではの風合いと、現代の技術が融合した陶器タイルは、これからも私たちの暮らしを豊かにしてくれることでしょう。