
集成材:家のリフォームに最適な理由
集成材とは、薄い板状の木材(ラミナ)を幾重にも重ねて接着剤で固めた建築材料です。ラミナは繊維方向を揃えて重ね合わせることで、一本の大きな木材のような強度と安定性を実現しています。これは、一本の木から切り出した無垢材とは異なる製法です。無垢材は自然のままの木材であるがゆえに、乾燥によるひび割れや反りなどの問題が生じることがあります。一方、集成材は複数のラミナを接着することで、これらの問題を軽減し、高い寸法安定性を確保しています。
集成材の大きな利点の一つは、大きなサイズの部材を作れることです。天然の木材では、大きな断面を持つ木材を得るのが難しくなりますが、集成材であれば、ラミナを必要なだけ重ね合わせることで、住宅の構造材として用いるような大きな梁や柱を作ることが可能です。また、複雑な形状にも対応できるため、アーチ状の梁や曲線を描く壁など、デザインの自由度も広がります。
集成材は住宅の柱や梁といった構造材以外にも、床材、壁材、階段材など、様々な用途に利用されています。家具や楽器、スポーツ用品などにも用いられ、私たちの生活の様々な場面で活躍しています。
環境への配慮という点でも、集成材は優れた材料です。集成材は間伐材や小径木などの、これまで利用価値が低いとされてきた木材も有効活用できるため、森林資源の保護に繋がります。また、木材は成長過程で二酸化炭素を吸収するため、木材を利用することは、大気中の二酸化炭素の削減にも貢献します。このように、集成材は木材の持つ優れた特性を活かしながら、強度や耐久性を向上させ、環境にも優しい材料と言えるでしょう。